「ふぁ、ねむ……」
眠れぬ夜を過ごした翌日、進夢はボーっとする頭で、学校への道を歩いていた。
あの夢は、はたして現実で起きたことなのか? そんな問いかけが、頭にチラついて離れない。
腹をさすると、あの、金属の冷たさがよみがえってきて微かな寒気をおぼえる。
――ナイフで刺されるというのは、あんな風に、痛みより、冷たさ、を感じるものなのかな……。
あの、異様な感触がなんとも気持ち悪かった。
「……それにしても、本当に舞夜が……」
言ってしまえば、ただの夢のことだ。けれど、進夢の中には、断固として揺らぐことのない確信があった。
あのナイフを、大人になった舞夜が持っていた、握っていた。
そして、自分を刺した……。
詳しい場面はおぼえていないけれど、確かにそんな出来事があったのだと、そんな確信が進夢の胸にはあるのだった。
それが、なにを意味するのか……?
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