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月虹の教室

36 - 第三十六話 疑惑

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2023年04月26日

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 その日の三、四時間目は体育館を使っての劇の練習だった。衣装、小道具も実際の物を使っての、リハーサルさながらのものだ。

 王子の衣装に着替えた進夢は、ため息交じりに舞台の様子を眺めていた。

――そういえば、この前、ここで事故が起きたんだっけ……?

 倒れてきた大道具から、舞夜をかばったことは記憶に新しい。

 あの時の、ほんの少し恥ずかしそうな顔をしていた舞夜と、ナイフで刺しに来た舞夜の姿が、頭の中で上手く繋がらなかった。

――あれも自作自演とかだったら……、なんて考えてしまうと、袋小路におちいるんだろうなぁ。

「おっ、進夢。早いな、もう準備できてるのか?」

 いつの間に来たのだろうか、すぐそばまで信二がやって来ていた。

 彼は王子の護衛として、ともに森の中で過ごすことになる兵士だった。ダンボールに銀紙を張って作った鎧と、同じく銀紙をはりつけた剣を腰につけている。

 いわゆ*********************

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