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はじめましてー!
前垢以来の初連載…!
緊張してきたー…!
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「さくまなら大丈夫だよ 」
「でもさぁ…っ」
「何弱気になってんの」
現在深夜1時。今日も今日とてありったけのお酒を持ち込んで転がり込んできたかわい子ちゃん。
「おーっす、阿部ちゃん!来ちゃった」
「…はいはい」
仕方なく玄関を開けると、今日もちょっと付き合ってよ、と差し出されたお酒。…度数強いのばっかじゃん。
缶をそっと押し返す。
「…、俺は飲まないからね。話は、聞くけど。」
ぇ、やっぱ阿部ちゃん優しー!と上機嫌の佐久間。
「阿部ちゃんめっちゃ部屋綺麗じゃん」
来ることを想定してちょっと綺麗にしてたのも、言われて嬉しかったのも、内緒。
そして大分酔いも回ってきた頃、恒例の恋バナが始まる。
佐久間の好きな人はこーじ。
「親身になって聞いてくれるのは阿部ちゃんだけだよ…すきぃ」
「でさぁっ…ぜんっぜん振り向いてくれなくてぇ」
「もう告白してみなよ。当たって砕けろ、だよ。」
何が当たって砕けろ、だ。人の事言えないじゃないか。
俺にだって片思いしている人が居る。
その人に想いを伝えるどころか、何も行動していないとは佐久間よりダメじゃないか。
何事も、口で言うのは簡単なんだろうな。
「阿部ちゃんは好きな人居ないの」
そんなことを考えていると、佐久間が顔を覗き込みそう尋ねてきた。
色落ち気味な薄桃のふわふわな頭をそっと撫でる。
「いるよ」
「えっ!いるの!?全然気づかなかったぁ…」
そこからの佐久間の興奮度合いは半端なかった。
「阿部ちゃんからそんな話、聞いた事ない! 」
「聞かせてよ、阿部ちゃんの恋バナー!!」
「わかった、分かったから」
「よっしゃ!」
「でも待って、素面じゃ無理」
佐久間が買ってきてくれたお酒をありがたく頂戴して、タブを手前に引くと、プシュッと言う音が響いた。
それを待っていたかのように、佐久間はもう半分も残っていない自身の缶を持ち上げ、こちらに近づけ無邪気に微笑む。
「いいね、あべちゃんカンパーイ!」
「んふ、かんぱい」
「んッ…ぷはぁっ」
「いい飲みっぷりじゃん、にゃは、おれあべちゃんがなんか飲んだ時の喉仏すきだなぁっ…」
そう言って目を細め、こちらにグイッと顔を近づけてくる。
「ちょ、さくま../」
「はー!あべちゃん照れたぁ」
「うるさい」
「ごめんて、あべちゃんの可愛い顔みたくて」
「そーゆーのこーじにやればいいのに」
「むりだよーっ恥ずかしい」
……俺は恋愛対象じゃないから恥ずかしくないんだ、
「…あべちゃん?」
「っ、ん?どーしたの?」
「ぼーっとしてたから。ゃ、それより!聞かせてよぉ、阿部ちゃんの恋バナ! 」
「…あのね、その人はね、「えーっちょっと待って!?名前伏せる感じぃ?」
「いいでしょ。
その人はー、可愛くて面白くて、優しい」
「んぇ、こーじ?」
「ちがうよ」
「そっかぁ」
安堵したような表情を見せる佐久間。
こーじ、愛されてるなあ。
「あーべーちゃんー!続き!ぷりーず!! 」
「、 pleaseなんて知ってんの」
「なっ、舐められてる…完全にぃっ…」
「んふふ、…でね?ダンスが上手くて、がんばりやさんで、気が利いて」
「俺にないものをもってる…っていうか」
「…それは、ちがうとおもう」
「、え?」
「あべちゃんは、凄いよ。優しいし、ダンスだって上手いし、誰よりも優しいし。今だって、おれのはなし聞いてくれてるでしょ?
相手がどんな人かは知らないけど、でも、でもあべちゃんだって、…」
口から咄嗟にでた言葉だったのだろう。
段々と頬が染まっていき、拙く言葉を繋ごうとしている佐久間に頬が緩む。
「ありがと」
「ぅん、// …っわ、!?」
もじもじと口篭る姿が愛おしくて抱きしめた。
「なに、もぅ…っ」
俺、佐久間のこういうとこ、
好きになったんだろうな。
───こーじ。
こんなかわい子ちゃんからの想い、
早く 応えてあげればいいのに。
佐久間のこと、取るならはやくしてね。
そうしてくれないと、おれ…
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝