「 みんな…!!! 」
武田先生が小走りでこっちに来た。
「 わ、武田先生。どうされました? 」
呼吸を整えるように深呼吸をして言う。
「 練習試合…!!取りつけて来ました…!! 」
俺は思わず声に出た。
「 練習試合…!! 」
「 練習試合…どことですか? 」
家緒先輩が言った。
「 青葉城西高校。 」
「 青葉城西… 」
俺は記憶をたどった。
「 ええっと…青葉城西高校とは宮城県でも決勝にも進む強豪です。あ、それと青葉城西に早瀬十磨と言う子が居ますが… 」
武田先生がそういうと飛和が目線を逸らして小さく
「 …俺の兄っす。 」
って言った。
「 お前兄弟居るんだな…意外… 」
と溢してしまうほどには驚いた。
「 意外ってなんだバカ、居たらおかしいかタコ 」
「 そ、それでその練習試合なんですがフルで早瀬くんを出すこと。 」
「 はぁ?!なんですかそれ。意味わかんないんすけど。 」
「 一応でも、烏野の正セッターは喜清先輩な訳で… 」
「 千里、奏楽。俺は良い。だから一旦話を聞きなさい。 」
喜清先輩がそう言う。
「 え、えっとそれでフルで早瀬くんを出すことを条件に来週の金曜日。青葉城西高校で行う予定です。 」
「 なんですかその早瀬くんの対策だけはちゃんとしときたいです―的なのは… 」
「 俺のことは良いから練習試合の機会を得れたんだ。吸収できるもん吸収していくぞ。 」
「 う、うっす。 」
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