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私
の名前はルリ子。
どこにでもいる普通の女子高生だ。
しかしある日を境にして、普通ではなくなってしまったのだ……。
――それは遡る事、二日前。
いつものように学校に行って授業を受けていたのだが、その時に起こった出来事がきっかけで私は『超能力者』になってしまった。
超能力と言っても簡単な物ばかりだが、それでも十分すぎるくらいの力だった。
「えーっと……」
昼休みの時間になり、私は自分の席に座っていた。
隣には親友の真美がいるけど、今はあまり話したくない気分だったので黙っていた。
真美も私が話したがっていない事を察してくれたのか何も言わずにいて、ただ優しく見つめてくれているだけだった。
そんな真美を見てると申し訳ない気持ちになってしまう。
(ただし自然災害は除く)……。……。
「ごめんなさい……」
彼女は謝った。
「許さない」
「え?」
「お前のせいで俺は……」
「待って!それは違うわ!」
「違わないよ!俺にはもう何もない!だから死ねよ!!」
「うそだろ……なんでだよ……どうしてこうなったんだよ!!ちくしょう!!!」
「こんなはずじゃなかったのに!ふざけんなああぁ!」
「……ふーちゃん?」
「お姉さま……?(汗)」
「お嬢様……?」
「えっとね、ほら、よくあるじゃないですか。あの〜……『こんなはずじゃなかった』っていうの。あれって実際どんな気持ちなんでしょうねぇ〜」
「あー……」
「……うん」
「うわぁ、嫌だなそれ」
「うぅ〜、怖いよぉ……」
「……ふぇぇ」
「……そうですね」
「……うむ」
「…………………………」
無言のまま、少年はその光景を見つめていた。
見慣れた風景だった。
いつものように。
だが、目の前にあるものは違っていた。
少年にとってそれは初めての経験だった。
今まで見たことのないものだった。
だからだろうか。
胸の奥底では理解していても、どこか現実味を感じられなかった。
まるで、夢の中にいるような感覚。
それが、今の自分の状況なのだと気付いた時、
―――ゾクッ!! 背筋に冷たいものが走った。
一瞬遅れて身体を襲う痛みと共に、 何かが弾けるような音が響いた。
衝撃に吹き飛ばされて宙を舞う少女の姿があった。
少女は、ただ呆然と立ち尽くしていた。
なぜ自分がこんな目に遭わなくてはならないのか? 理解できなかった。
なぜ自分はここに存在しているのか? その理由がわからなかった。
わからないまま、 ただそこに在った。
何もかもが消え去ってゆく中で……
ふと思い出したことがあった。
あの時、あの子は言っていた。
この世には善人も悪人もいるけれど、それは意味のない区別だと。
なぜならば、すべての人が平等だからだ。
誰もが皆同じ命を持っているからだ。
だから、たとえ自分の中にどんな悪い部分があっても、 それを含めて自分自身なのだと。
そう言ってくれたのだ。
そして、最後にこう言った。
『だから私は、みんなのために頑張れる』
その時、ようやく気がついた。
彼女が何をしようとしていたのか。
そして、どうしてあんなにも強い瞳をしていたのか。
そうだね。
あなたのおかげで思い出せたよ。
ありがとう。
もう迷わない。
きっとやり遂げてみせるよ。
私の名前は