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第14話 初めて尽くしの一日
次のイベントは少し特別だった。
ライブハウスで開催されるイベント。
そして、そのイベントにはある企画があった。
メンバーからビラを受け取ることができれば、ライブのチケットが無料になるというものだった。
もちろん私も参加するつもりだった。
この日は土曜日。
ビラ配りは17時半からだったけれど、私はMAちゃんと早めに待ち合わせをしていた。
15時頃に合流して、一緒に買い物をしたりカフェへ行ったりする。
イベント前のこういう時間も、今では大切な楽しみになっていた。
そして夕方。
ビラ配りが行われる場所へ向かう。
そこには新規のお客さんを増やすため、一生懸命ビラを配るメンバーたちの姿があった。
私たちはビラを受け取るために行っただけだった。
少し話して帰るつもりだった。
だけど――
「配るの手伝ってくれない?」
思いがけない一言だった。
気付けば私たちもビラを手にしていた。
メンバーでもない。
スタッフでもない。
ただのファン。
そんな私たちが配ったところで、受け取ってくれる人は決して多くなかった。
正直、何度も思った。
私たちが配る意味はあるのだろうか。
本当に役に立てているのだろうか。
それでも手を止めようとは思わなかった。
少しでも力になれるなら。
メンバーの役に立つことなら何でもしたい。
そんな気持ちだった。
そして迎えたライブ。
実はライブハウスでのイベントに行くのは、この日が初めてだった。
しかも最前列。
近すぎるステージに少し緊張した。
だけどライブが始まると、そんな気持ちはすぐに消えていった。
会場全体の熱気。
ステージとの距離。
いつものイベントとは違う空気。
全部が新鮮だった。
とにかく楽しかった。
ライブの後は特典会。
この日は隼也くんと秀行くん、それぞれと写メを一枚ずつ撮った。
何を話したのかは正直あまり覚えていない。
だけど覚えていることがある。
とにかく楽しかったこと。
それだけははっきり覚えている。
ビラ配りのお手伝い。
初めてのライブハウス。
初めての最前列。
この日は私にとって初めてのことがたくさんあった。
その分、今まで知らなかったサイレントラプソディのこともたくさん知ることができた気がする。
長い一日だった。
でも振り返ると、あっという間だった。
そして間違いなく、忘れられない一日になった。
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読んでいただきありがとうございます!
ビラ配りのお手伝いから始まり、初めてのライブハウス、そして最前列でのライブ。
たくさんの「初めて」が詰まった濃い一日でした。
推し活を始めてから、少しずつ新しい世界を知っていく毎日。
次回もまた、素敵な思い出のお話です。
第15話へ続く。
コメント
1件
お疲れさま、ともともさん!第14話読みました。「初めて尽くしの一日」ってタイトル通り、ビラ配りからライブハウス、最前列まで、新しいこと尽くしでめちゃくちゃ充実してたのが伝わってきたよ。特に「私たちが配る意味はあるのだろうか」って迷いながらも手を止めなかった気持ち、すごく分かるし、その後のライブの楽しさが一層引き立ってた。隼也くんと秀行くんとの写メの記憶が「楽しかった」だけってところもリアルで、本当に夢中だったんだなあって感じた。次回も楽しみにしてる!