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【あの星の下で遭う時に】
僕は宮内ハナト。いつもなんとなくで生きてる男子高校生だ。今日もいつも通り学校の支度をしていつも通り学校に登校していつも通り教室に入る。
今日もいつも通り朝のホームルームが始まると
「今日は転校生を紹介する」
と、いきなり先生が言った。僕はびっくりしておもわず机の上のペンを落としてしまった。
「転校生…?めっちゃ急じゃない?」
クラスメイトがざわめくと
「はい静かに。」
先生がそう言ってクラスが静かになると
「星野、入ってきなさい」
先生がそういうと教室のドアが開き金髪ロングの可愛らしい子が教室に入ってきた。
「星野、自己紹介を」
先生がそういうと
「えっと…星野光って言います…よろしくお願いします…」
そう言って金髪の子は自己紹介をした。
「え、何あの子めっちゃ可愛くな〜い?」
「やばい、あの子に一目惚れしちゃったわデュフ」
クラスメイトがざわめく中先生が言う
「席は宮内の横な〜」
「えっ!?」
僕はびっくりして声が出そうになったが無理やり抑えた。
「はい…」
金髪の子はそう言っては僕の隣の席に来た。
「やばい…なんでよりによって僕の隣なんだよ…」
そう思いながら目が合わないように 机の下を向いてると星野はこちらに向かって
「よろしく…ね…?」
と言ってきた。
いきなり話しかけられたので
「うわぁ!」
とおもわず声をあげてしまった。
「…?どうしたの…?」
星野がそういうと俺は急いで
「いや、なんでもない!!」
と言った。
「…そっか」
星野は不思議そうにこちらを見つめる。
「名前はなんて…言うの…?」
星野がそう聞くと
「宮内。宮内ハナトだ…」
「そっか…宮内君…これから…よろしくね…? 」
そう言って星野は授業の準備をした。
この日はあまり授業に集中する事が出来なかった。
僕は授業が終わり、帰ろうとすると廊下から声が聞こえてきた。気になったので声の方に近づいてみるとそこには星野の姿があった。
「ん…?何やってるんだ…?」
そう思いながらよく星野の方を見てみると
「星野ちゃ〜ん、ねぇいいだろぉ?俺と付き合ってく れ よ?」
見えたのは星野と違うクラスの学年一の不良田中だ。
「なぁいいだろぉ??断ったらわかってんだろうな…?」
「い…嫌…辞めて…くだ…さい…お願い…します…」
星野がそう言うと
「あぁ???なんだってぇ??聞こえねぇなぁ!!!!」
そう言って田中は星野に殴ろうとしたその瞬間
「バンッ!!!」
「いってぇえぇぇぇぇぇ!!!!!!」
激痛に田中が叫ぶ。
「み、宮内…君…?」
「はぁ…はぁ…間に合った…」
僕は、田中が星野と絡んでる時にバレないようにこっそり田中の近くにある柱に隠れ、田中が殴ろうとした瞬間に僕が急いで走ってスクールバッグで田中の体を思いっきり当てたのだ。
「宮内ィ…てんめぇぇぇ!!!!!!」
田中はそう叫びながらこちらに向かって飛びかかってきた。
「うっ…!!殴られるっ!」
殴られると思ったその瞬間
「おい!!お前たち!!そこで何やってるんだ!」
振り向くとそこには先生が居た。
「げっ!!やべ先生来やがった!!お前ら!この事絶対覚えてろよ!!絶対許さんからな!!!!」
そう言って田中は逃げていった。
「あっ!おいこら待て!!!」
そう言って先生は田中を追いかけていった。
僕は安心して肩から力が抜けて膝から崩れ落ちた。
「だ、大丈夫だった…?星野さん…?」
そう言って僕は星野さんの方を向こうとした瞬間、星野さんは僕に向かっていきなり抱きついてきた。
「えっ!?」
僕が戸惑っていると
「ごめんね…ほんどにっ…わたしのせいで…宮内君がこんな危ない目にっ…ほんとに…ほんとにごめんね…」
星野さんは泣きながらこう言った。
足が震えている。まだ星野さんは怯えているのだろう。
「ほんどにっ…ほんとにごめんね…」
僕はまだ戸惑いを抑えきれないが、泣きながら言う星野さんに僕は慰めたくなり、自分の手を星野さんの頭に乗せて星野さんの頭を撫でた。
「大丈夫だよ、星野さん。なんで星野さんが謝るの…?星野さんは何も悪い事してないでしょ?そんなに自分を責めないで…僕は全然大丈夫だから…!」
僕がそういうと
「う”ん…でもほんとにごめんなさいぃ…」
星野さんは僕の肩で泣きながら言った。
僕は星野さんが落ち着くまで慰めた。
「なんだろう…この気持ち…」
僕はこの時まだ分からなかったが、この気持ちが明らかになるのは間もなくの事だった。
「星野さん、落ち着いた?」
僕がそう言うと
「うん…ごめんね…宮内君…急に抱きついて泣いたりしちゃって…」
と星野さんは言った。
「本当に全然大丈夫だから気にしないで。いきなりヤンキーに絡まれたら怖いよね…僕だって怖いもん…それに転校初日に…泣いちゃうのはしょうがないよ…」
星野さんにそういうと
「ありがとう…宮内君…ほんとに…でも、迷惑かけちゃってごめんなさい…」
星野さんが僕の肩でそういうと
「とんでもない!!迷惑だなんて!僕はただ君を守りたかっただけだよ!本当に気にしないで!!」
とすかさず返してしまった。
「あっ…」
僕は今ものすごく恥ずかしいことを言ったのかもしれないという事に気づいた。
「い、いや!!今のは違くて!!いや、でも違くなくて…」
僕が慌てながらそういうと星野さんは
「ふふっ」
この時星野さんは初めて僕に笑顔をみせてくれた。
この笑顔を見た瞬間、僕は思った。
「この子を守りたい…これからも…」
そう思い、僕は星野さんにこう言った。
「星野さん…僕が君の事を守ってあげる…」
そう言って僕は星野さんの事を強く抱きしめた。
この日、僕の「いつも通り」は大きく変わった。
2話へ続く…