コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「先生、タオル忘れたんですけど⋯」
担任の四条にそう伝えたのはハルだった。
水泳の授業が終わりシャワーを浴びた後の
出来事だ。
「で、どうしたいの?」
四条がハルにそう聞き返しても、ハルは困った素振りを見せるだけ。
「仕方ないなあ⋯ 貸してやるよ」
四条がそう答えると、ハルの表情は少しだけ和らいだ。
「じゃあ、ついてこい」
ハルは四条にそう言われて四条の後を追った。
四条は男性職員の更衣室からプールバック代わりの袋を持って出てくると、また歩き始めた。
ハルは、四条に言われ、女子が更衣に使う教室から、自分の着替えを取りに行き、また四条と合流した。
ハルは、いつタオルを貸してもらえるのかと思いながら四条について行ったが、四条が向かった先は、教材倉庫室だった。
ハルは、四条に言われて教材倉庫室に入った。ひょっとしたら、ここに予備のタオルがしまわれているのかとも思っていた。
ガチャ⋯⋯
四条は部屋の内側から鍵をかけた。