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これは、d!様の二次創作(軍パロ)です。
ご本人様には一切関係ございません
エセ関西弁、捏造注意
その他の注意書きはプロローグを参照ください
でははじまります
近所のスーパーで、あーだこーだ言い合いながら、カレーの材料を揃えていると、tnのインカムが反応しだした。
tn「えっ、今?」
少し焦りながらも、スーパーのかごを俺に預けて、冷静に対処する。
tn「はい、こちらtn」
os「tn!!、急いで戻ってこれるか?」
tn「は?何があった」
os「とにかく緊急事態なんやって!!」
tn「えぇ〜…、マジかぁ…」
os「あとどれくらいかかりそう?」
tn「ルーを探すだけやねん、まあだから15分とか?」
os「15分ねぇ〜…、了解。おーいht、15分やって」
tn「じゃ、切るで。すぐ帰るから」
os「ごめんねぇ〜、ありがとめぅ!」
ぷつ、とインカムを切る。
会話の内容はよく聞こえなかったが、どうやらすぐ帰るべき、ということらしい。
kn「じゃあtn先向かっとってええよ。支払いは俺がするわ」
tn「いやお前その量の荷物持てへんやろ」
kn「あ…、ま、まあまあなんとかするわ」
tn「いやいやいや、その細っこい腕じゃどうにもならへんやろ、速攻で買い物終わらすぞ」
9人分の食事というのはとんでもない量になる。実際スーパーのかごを二つ、満杯にしないと入り切らない量だ。
kn「あ、ルー見つけた!」
tn「うし、ナイス!」
ルーをかごに入れた瞬間、とてつもない速さでtnがレジへ向かった。小走りで追いかける。
店員さんも、こちらが焦っているとわかったのか、手早く会計を終わらせてくれた。
tn「kn、袋に詰め込むぞ」
kn「はーい」
バカでかいバッグを持ってきたはずなのに、全部入れ終わると溢れんばかりとなってしまった。これを落とさずに持ち帰るのには技術がいりそうだ。
kn「やっぱ、一人で持って帰るのは無理かぁ…」
tn「やろ?」
家まで戻る間も、ずっとtnは早歩きだった。体力がtn程無い俺のために走らずにいてくれたが、歩幅の差があって、俺は先ほどと同様小走りで追っかけているようなもんだった。
結局、tnの足がバカ速いおかげで家には10分もかからずに着いた。なんてこった。
tn「着いた〜、…、kn、大丈夫か…?」
kn「お前ッ、早いよ!!」
tn「あ〜…、すまん」
kn「はぁ…、と、とにかく、中、入ろっか…」
tn「せ、せやな」
大先生から出かける時に受け取った家の鍵を使って中に入る。俺がいつも使ってた鍵と回す方向が逆なようで、とても苦戦した。
扉を開けた途端に後ろにいるtnがとんでもない勢いで入っていく。それでもきちんと靴は揃えているのだから大したものだ。
俺もそんなtnに少しばかり恐怖を覚えながらも、急ぎ目で家の中に入る。
長い廊下を進んで見慣れたリビングに入ると、そこには殺気だったような、物々しい雰囲気が重く空間を支配していた。
これまで何度も大先生の家来たけど、こんな雰囲気どこにも無かったぞ?どうしたんほんまに。
俺等の帰宅を確認したgrが、tnに駆け寄る。小声で何やら伝言しているようだ。自分には多分関係ないだろうと思い、shoの元へ近づく。
でも、shoも、その隣にいるzmも、表情が暗い。少し離れた所にいるrbrは、顔があちらを向いていて表情を視認できない。
この部屋にはosとht、それに大先生がいない。
謎。あまりにも謎だ。俺等が呑気に「クレアおばさんの、シチューのひみつー♪」などとスーパーで歌っていた間に何があったのだろう。
kn「shoー?」
sho「……、あっ、あ、シッマ!す、すまん。ボーっとしてたわ」
kn「えーっと、これって…」
sho「うん、ヤバいで」
kn「どうしたん」
zm「うわ!シッマ!!」
sho「やっと気づいた…」
zm「え、え、何、もう買い物終わったん?」
kn「うん」
zm「はっや!?」
kn「tnが、すぐ帰ってくるようosに言われて。それで走って帰ってきてん」
zm「すげえな、流石、軍の奴らやなぁ…」
kn「やんなぁ…」
sho「そ、それでさ何があったか、って話やねんけど」
慌ててshoが話の軌道修正をする。あ、そういえばその話まだしてないやん。
sho「なんかね、大先生、ぶっ倒れてん」
kn「え!?」
あの、ゴキb…、いや、G並みにしぶとい大先生が?、倒れた!?
sho「そんでさ、軍医さんが、えーっと名前…」
zm「ht、な」
sho「あ、そうそう、htがね、今なんとかしてるんだけど」
kn「それなら安心やな」
htは俺が野営地にボロボロの状態で、しかも意味わかんない熱帯の病気にかかりながらやってきても、最後は完全復活させたような男だ。大丈夫だろう。
zm「いや、それがさ、大丈夫やないねん」
kn「マジ?」
zm「薬かなんか無いかさっきhtが棚漁ってたんやけど、そしたら大量の瓶詰めの睡眠薬が出てきて…」
kn「おぉん…」
zm「で、一応診断したときに、もしかしたら大先生が睡眠薬バカみたいに飲んでたんやないか、っていう疑惑が浮上して」
まさかの…、od…。
kn「絶対、大先生になんかあったやん…。俺らの知らんうちにさ」
zm「まあ、まだ詳しい検査しないと本当に薬乱用してたかどうかはわからへんみたいやから」
しばらく、部屋が静寂に包まれる。外は風が強まってきたのか、街路樹の枝が大きく揺さぶられている。
sho「……、なあ、本当にさ。この2年間で、俺たちどうなっちゃったんやろ…」
聞き取れないほど小さな声で、shoが言った。どうしようもないほど悲しい声。昔は肩まで届くくらいの長さだったつやつやした茶髪は、いつの間にか短くて荒れている黒髪へと変化している。
その事実が、改めて、2年間という歳月の長さと、その中で起こったお互いの出来事の重さを感じさせてくる。
みんな、黙ってしまった。誰もが心のなかで、自分を責めているのだろう。こうなってしまったのは、俺たちが海に出たいとかバカなことを言うから。
その時、そっと、肩に手が置かれた。
rbrだった。
彼は薄く笑っていた。その笑みは貼り付けたようで、感情がこもっていなかった。
そして、誰に言うでもなく、
rbr「これから、夕立かもな」
と小さく言って、また、にこりと貼り付けた黒い笑みを見せた。
俺はその瞬間、体の芯が冷えるように感じた。
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今更ながら、新しいクラスに馴染めなくて社会的に死にそう。
テラーやってるとちょっと楽になりますね。
今回から大分ストーリーが辛い。頑張りますよ。
あと、短編集の方のリクエストね。ありがとうございます。鋭意制作中ですので、お楽しみに。
それでは、さようなら〜