テラーノベル
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【年齢設定(幼少期)】
桃:18歳
紫:16歳
緑:5歳
黄:5歳
赤:3歳
水:3歳
※両親はすでに逮捕されており、兄弟だけで暮らし始めた頃。
※『俺の秘密』の幼少期ですが、桃さんと紫さんの年齢いじってます
【緑 side】
夜だった。
俺は布団の中で、体を小さく丸めてた。
胸の奥が、ぎゅって縮んでる感じがして、うまく息ができない。
すーって吸おうとすると、途中で止まる。
喉の奥が、ひっかかるみたいに苦しい。
「……っ」
声を出そうとしたけど、出なかった。
出したら、咳になりそうで、怖くてやめた。
最近、たまにこうなる。
でも、なんでこうなるのか、俺は知らない。
ただ、苦しい。
息が、うまくできない。
胸を押さえて、ゆっくり呼吸しようとする。
でも、浅くしか吸えなくて、どんどん怖くなる。
そのとき、隣の部屋から音がした。
「……ごほ……っ」
黄ちゃんの声。
同じタイミングで、別の部屋からも、ひゅーって変な息の音が聞こえる。
水ちゃん。
……あ、って思った。
(かぶってる)
今日は、黄ちゃんも。
今日は、水ちゃんも。
桃にぃは、きっとそっちにいる。
紫にぃも、赤ちゃんも。
俺のところまで来る余裕、ない。
胸が苦しくて、息を吸うたびに、ひゅって音が鳴る。
でも、俺は動かなかった。
動けなかった。
呼んだほうがいいって、どこかで分かってる。
「桃にぃ」って言えばいい。
「くるしい」って言えばいい。
……でも。
(いま、言ったら、だめだよね)
頭の中で、勝手にそう思ってしまう。
黄ちゃんと水ちゃんのほうが、もっと苦しいかもしれない。
俺が言ったら、困らせる。
俺は、ただ、弱いだけ。
ちゃんとできてないだけ。
そう思った。
布団の中で、膝を抱える。
必死に、呼吸の回数を数えようとした。
いち。
に。
途中で、わからなくなって、やめた。
胸が痛くて、目の奥がじわって熱くなる。
でも、泣かない。
泣いたら、もっと息ができなくなるから。
廊下を走る足音が聞こえた。
誰かの名前を呼ぶ声。
……俺じゃない。
天井を見つめる。
暗くて、よく見えない。
(だいじょうぶ)
心の中で、何回も言う。
(俺は、だいじょうぶ)
全然だいじょうぶじゃないのに。
息は苦しいままなのに。
でも、俺は言わない。
言えない。
理由も分からない苦しさを、
小さい体で、ぎゅっと抱えたまま。
朝が来るまで、ただ、耐える。
ひとりで。
誰にも、気づかれないように。
コメント
1件

やばぁいですにこれは(( 好きすぎるあぁ心痛くなる(