テラーノベル
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「アリストとルードと言ったかな。ありがとう」
青色に緑色メッシュが入った爽やかなショートカットの髪をかきあげながらクレス王子がこちらに来た。恥ずかしいので、なんとかベリッとひっぺがすとアリスは素直に離れて、クレス王子にお辞儀をしていた。
「こちらこそ、クレス様、水の乙女アミス様。加勢していただきありがとうございました」
「あぁ、この国の問題だから私達が出るのは当たり前だ! なあ、アミス」
「はい、クレス様」
アミスと呼ばれた、水の乙女はニコリと笑った。近くで見る彼女は、やはりルミナに似ている。きっと成長したらこんな感じになるのかな。白亜色の滑らかな肌、腰に届くほど長くふわふわとした水色の髪、青色の瞳はあの湖の色だ。
「最近、トレント達がちょっかいをかけてくるようになって困っていたんだが。数も増えてきたな――」
「そうなんですか」
「ルードは火の魔法が使えるようだが、討伐の手伝いをしてもらえないか?」
ルードさんご指名入りましたー!
「私ですか……? 私はリサ様の、むぐっ――」
口をアリスに塞がれてる。あれ、いつの間にそっちに?
「ルードはボク達の護衛なので、ボク達も一緒に行っても大丈夫なら」
「それはいいが、そこの女性は大丈夫なのか?」
「はい、ボクが守るので問題ないです」
ルードがムグムグして何か言いたそうだけど、話が進んでいる。
「そうか、アリストの剣の腕なら問題ないだろう。むしろ我らも心強い」
そう言って、ウンウンと頷いている。
「昼の刻がきたら、ここから逃げた五匹を追おう。それまでに用意しておいてくれ。休憩するぞ!」
そう言って、クレス王子達は街に戻っていった。
見えなくなってから、ルードの口が解放される。
「何故、他国の魔物討伐に参加せねばならないのです。貴方は王子の自覚が」
「うまくいけば水の魔法のことが聞けるかも知れないよ?」
ピタリとルードが止まった。
「水の乙女が使った魔法「ウォータ」って、カナが使った魔法と似てないかい?」
「それはたしかに……」
ルードが考えている。魔法についてはとても関心があるんだろうな。あの魔法練習で聞いた講義での情熱っぷりからも、うかがえる。長すぎて頭には入ってこなかったけれど……。
「わかりました。ただし、私はあくまでリサ様の護衛なのでリサ様が」
「あ、お願いします」
「……わかりました」
ルードは、はぁとため息をついている。あまりため息ばかりしてると幸せが逃げますよー?
さて、今度のこれはドレンの時みたいに、また水の精霊の場に行くためなのかな? これでよかったのか、あとで確認しなきゃ。あと、ルードがあまり魔力回復してないことも伝えておかないと。
ぴーちゅんが、呼ばれてもいないのに目の前で待機している。
いつでも!と、言っているようで可愛かった。
私はぴーちゅんを大きくしたあと、ラーファにも魔力をあげる。
ルードが倒れないように。
月城 蓮桜音
34
羽海汐遠
14,514
#オリジナル
ゆいらーめん
512
コメント
1件
わー、今回も楽しかったです!ルードさんが「むぐっ」って口塞がれてるところ、思わず笑っちゃいました😂 アリスがちゃっかり話を進めちゃうの、いいコンビ感出てますね。水の乙女アミス様がルミナに似てるっていう描写、あれ何か伏線っぽくて気になります…! あと、ぴーちゅんが待機してるところ可愛すぎます。ラーファにも魔力パスするアリスの優しさが沁みました〜✨