僕はホワイトストーン・スミレ。前も言ったかもしれないけど、クローバーの国の王子。
親の記憶もほとんどない。
1つの会話しか覚えてない。
「おやすみの時間よスミレ。」
「お母さん、あのお話読んで!」
「仕方ないわね、いいわよ。」
お母さんが僕の大好きな昔話を口にする。
「昔、ある所に研究している人がいました。その人は竜という謎の生き物を研究していました。ある日、その竜の仕組みが分かり次は作り出そうと思いました。竜を次々に改造させ、最強の竜を作りました。6体の竜を作り終えたその時、
竜が目を開けて、同時に口を開きました。
『我らをここから出せ。』と、研究員は怖くなり、また作ればいいと思い、竜を解放させました。その後、研究員は病にかかり、手を自由に動かせなくなりました。その人はあの時竜を解放させなければと後悔しました。その竜は今も生きているか分かりません。終わり」
「お母さん、僕ね竜が生きていたら話とかたくさんしたいなって思ってるの!」
「ダメよ。あなたは—————なんだから。」
あー。最後が思い出せないな。ま、どうせ覚えていても顔とか思い出せないし。
今は王子として生きているので、過去を振り返ったってなんも意味無い。
そう思う瞬間、時間が止まった。
「!?」
「主様。お迎えに上がりました。契約を実行してください。」
目の前にいたのは青い竜だった。
とても鱗が綺麗で、見とれてしまう。
「契約って何?」
「もうすぐ復活するマモノを隣のダイヤの国のバラ様と二人で倒すのです。」
どこからともなく白い竜が喋った。
「私は白竜です。こちらは、緑竜。」
「よろしくお願いします。」
「あ、うん。よろしく。でも、どうやって倒せばいいの?」
青竜が答える。
「主様に魔法を使っていただいて、倒すのですよ。マモノは人の憎しみ、怒り、恐怖から生まれます。」
「そうなんだ、、、。」
「まずは、バラ様と合流してください。話はそれからです。合流場所は、クローバーの首都〈星乱光主〉(デネラビヌ)です。」
「分かった。準備してくる!」
タタタッ
廊下を走った。楽しみだな。これから、たくさん辛いことがあると思う。でも、乗り越えてみたい。お城の中で過ごしてる日々よりもずっと楽しいはずだ。
そう思いながら僕は準備を進めた。
第4話へ続く
コメント
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(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク