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雪村は署に戻るなり、鑑識課へ行った。
「この唾液と精液のDNAが一致するか鑑定してほしい。」
捜査本部に戻ると、見知らぬ警官がいた。
「実は3日前に神沼奈緒が住んでいたところの近くで怪しい人物を目撃した方がいまして、こちらがその目撃者です。」
「宇都宮署の小山です。実はここ最近女性を強姦する事件が頻発していたのでパトロールを強化していたところ目撃しました。」
「怪しいというのは?」
「周りをキョロキョロして、建物に何回か出入りしていたので職務質問したのですが、逃げられました。」
「なるほど。顔は見なかったのですか?」
「何分夜という事もあり辺りは暗く、帽子を目深にかぶっていたので」
警官は話を終え帰って行った。
少しして榊原刑事と梅山刑事が戻ってきた。
「遅くなりました。職場から話を聞いてきましたが、周囲からは評判が良く恨みをかうような人ではないとの事です。」
「交友関係も当たりましたが、同じ答えで有力な情報は得られませんでした。」
刑事達は頭を抱え、被害者情報が書かれているホワイトボードを再確認する。
「鑑識です。結果が出たので報告します。」
「どうでしたか?」
「その、一致しませんでした。血液型が違いまして、、」
「そうか、ありがとう」
これで、恋人の田崎はこの事件の関係性が変わる事になる。
「あと、気になる事が1つ」
「被害者に付いていた精液ですが、データベースにあるDNAと一致しました。」
「え!!」
その場にいた刑事達が声を上げた。
「それで、そのDNAの身元は?」
南刑事が食ってかかるように鑑識に問い詰めた。
「えっと、去年の9月に栃木県であった強姦事件の加害者のDNAでした。」
「強姦事件、、名前を言わないということはまだ未解決ということだな?」
「そうなりますね。」
continued