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次は「御伽草子」の中のカチカチ山の話である。
カチカチ山は爺さんに捕まった狸がお婆さんを騙し、お婆さんを怪我させ逃げ去り、
その敵討ちとして兎に火傷を負わされ、火傷に唐辛子を塗られ、
挙げ句の果てに泥舟に乗せられ溺死させられるというなんとも残酷な話である。
だが元の話では狸はお婆さんを騙し、お婆さんを婆汁にしたというのである。
婆さん1人殺したのだから殺されても仕方ないとなるかもしれないが、
兎はもっと正々堂々、赤穂藩士のように武士道精神で、敵討ちをしたらよいのに、
騙し、こそこそ殺すなんて女々らしいと太宰治は物語る。
そこで太宰治は一つ考えた。
兎は女だったのである。
恋した狸が愛する兎に殺される話だったと太宰治は語るのである。
それはそれで残酷である。
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