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とりあえずルナベルがオススメしてくれた装備品は購入しそのまま共に行動して場所を移す。

「さて。再度ご確認なんですけど、本当に俺とパーティを組むの?」

「あぁ!」

「え?理由はなんかあんの?」

「そ、それは……まぁ、うん。」

おっとぉ?突然顔が乙女の顔

に変わったなぁ?これはアレか?俺に惚れたということか?確かに実力は終わってるが顔面偏差値は高いらしいからは俺。

フムルおばばも、『実力があれば絶対モテる』とも言ってたし、顔は問題ないんだろう。そう” 顔”はな!実力だけはどう足掻いても進歩しなかったからもう諦めてるよそれはね、うん…。

だが、まぁ顔はいいという事実は残るわけで俺の顔の良さに惹かれてルナベルさんが仲間になった。これも事実になる訳だからな!

ただまぁ、念の為…念の為確認はしておこうかな?

「その理由お聞きしても?」

「うっ……。わ、笑わないか?」

「聞いてみないことにはなんとも……。」

「な、なら言うぞ?」

「えぇどうぞ。」

「実は私は……」

実は私は!?

「私は……。可愛いものには目がないんだ!」

実は私は可愛いものには目がないのか!そうか!!つまりあれか!俺のイケメンフェイスに惹かれて来たんじゃなくて、マリンの可愛さに惹かれて仲間になりに来たって訳か!

なーんだそんなことかー!!ハッハッハッ!



今日は有り金全部はたいて酒飲むか。たまにはフムルおばばと飲むのも悪くないかもな。

いやね?実際そんな気はしてたよ?だって底辺金欠限界冒険者の俺だよ?そんな奴に絶対的な実力を持つルナベルさんが寄り付くけないもんね。うん…。知ってたよ………。

「可愛いものに目がないんですねぇ……。」

「な、なんだその反応は!!?やっぱりお前も私のことをバカにするのか!?」

「そんな訳ないじゃないですか。世のイメージがどんなのか知りませんけど、俺はいいと思いますよ?

ギャップがあるというか、前線で戦うカッコいいルナベルさんでも、やっぱり騎士の前に一人の女性ですから悪いことでは無いと思いますよ。えぇ。そう思いますよ。」

「な、なんだろう。ものすごくいい事を言ってくれてるのに、言葉に覇気がなくてどことなく悲しさが隠れてるような……。」

「いえいえ気のせいですよ。気のせいですよはい。」

「絶対気のせいではないなこれは!?な、なんだ?何が突然君の覇気を奪ったんだ?」

「お気になさらずルナベルさん。」

「あ、あれか!?私が可愛いものに目がないって言ったのがダメだったのか!?」

「いえいえ……。そんな事ないですよ。べつに俺が勝手に舞い上がって勝手に散っただけなんでお気になさらず。」

「気になるよ!?露骨に凹んでるんだからそれは気になるよ!?」

「そんな事より、ホントに俺とパーティ組むんですか?俺ろくな冒険者じゃないですよ?」

「その言い方だと、クズと捉えるがいいか?」

「クズでは無いですが、底辺限界冒険者なのは確かですね。」

「最近力をつけ始めてるのにか?」

「それは俺じゃなくてこの子マリンのおかげなんですよ。」

「この子が?」

「罠魔道士っていう才があって、一緒にクエストに行ってて気が付いたら変な風に持ち上げられてるんですよ」

「君は何かないのか?」

「謙遜とかじゃなくて本当に何も無いです。何も無いから底辺限界冒険者だったんです」

「そ、そうか……。なんかすまんな。」

「いえいえ。否定したくてもできない現実なんでルナベルさんが謝ることじゃないですよ!」

「なんか…あれだな。君も苦労してるんだな。」

「そんな事ないですよ。ほかの冒険者とほとんど変わらないですよ。…………多分」

「確信はないんだ…。」

「それより、今の話聞いてなおパーティに入ります?多分俺と一緒にいると変な噂を被ることになりますけど?」

「天秤に掛けたがやはり可愛いものにはそんな噂などチンケなものだ。君が良ければ是非入れてくれ!」

「じゃ、じゃあよろしくお願いします。」

「あぁよろしく頼む!」

「マリン。新しい仲間だよ。」

「ルナベルおねーちゃん!よろしく!!」

「うんよろしくねマリンちゃん」

まさかのついこの前まで底辺限界冒険者だった俺は、天才少女と歴戦の猛者で名の通る女騎士とパーティ組む事になるとは誰が予想がしただろうか?少なくとも俺はこうなるなんて思いもしなかったけどね。

さて、それじゃあルナベルさんも仲間になったし再度自己紹介と移った方が良きかな?

「んじゃ、一応軽く自己紹介といきますか」

「そうだな。初めは私から行こうか?」

「いや、すぐ終わる俺から行こう。

俺はミナルで、先程話した通り底辺限界冒険者。今就いてる役職は盗賊シーフだ。ちなみに、大半の役職はやったことあるから無難にある程度の武器は使える。威力は期待しないでくれ。」

「次私わたしー!

私はマリン!ミナルお兄ちゃんに助けて貰って一緒に暮らしてるの!やくしょくっていうのが分かんないけど、罠魔法が得意なの!

あと、使う武器は短刀とルナベルおねーちゃんがオススメしてくれた弓と鞭を使うつもりなんだ!

それとそれと!助けてくれたミナルお兄ちゃんが大好き!!」

突然俺を褒めるのはおやめ下さい。大好きとかもおやめなさい。俺が本当にロリコン変態底辺金欠限界冒険者になるから。

「では、最後は私だな。

私は『ルナベル・アルトラルト』フルネームだけを聞くと男を想像するが、れっきとした女というのは忘れないでくれ。

元血気騎士団の第二部隊隊長を務めており、私の夢を貫き通したいがためにわがままを言って血気騎士団を抜けさせてもらった。

メイン武器は剣で騎士団に入っていた名残で盾も扱え、タンク兼アタッカーとしての役割も果たせる。」

「よし!これで俺ら個人のことはざっくりとだが理解出来たな。」

「時にミナル?今後の予定はどうするのだ?」

「というと?」

「君は底辺金欠限界冒険者と自負してるがそれを脱した先の目的はあるのか?」

「いやぁ?最近はマリンとのクエストも楽しいし、上を目指さないでこの辺のクエストをこなしてのんびり暮らそうと考えてるんだが?」

「そうか。なら、もし良ければ私の夢を叶えるのを手伝ってはくれないか?」

「内容によるけど、どんな夢なんだ?」

「さっきも話した通り私は可愛いものが好きでな…。それで、私は一度でいいから『妖精族』に会いたいんだ。」

妖精族。これはまた意外な種族の名前が意外な人物から聞けたな。

妖精族とは簡単に言えば人を嫌う種族の一つで、身長はバラバラ。全長15センチ程度の者もいれば、一般的な人間の大人の女性くらいの身長の者もいる。

また、種族の大半は女性でみんな美人だと噂になっているが、それが本当なのかどうかなど確かめようは無い。

で、人を嫌うと話したがその理由の一つに古からの制約なのか、勇者と言われる人物が現れた時サポート役に徹するのが妖精族になるのだが、いつの時代かの勇者は自身を導いてくれるその妖精と喧嘩をし、それが原因で妖精の森に甚大な被害を出したことがあった。その一件で勇者だけでなく、人間そのものが信用ならないと判断されて、険悪な関係値になったと聞く。

確かに可愛いかもしれないが、こうも忌み嫌われてる俺らが彼女達に会いに行けるのか、またそもそも会えるのかは疑問ではある。

「別に生活が安定したら構わないけど、そもそも妖精族に会えるのか俺ら人間は?」

「あれだろ?妖精族は人を拒み嫌うってやつでもあれはただの噂かもしれないだろ?会うまではそれが事実かどうか分かんないぞ?」

「まぁ、言われたらそうなんけどさ…。」

「とにかく私の夢はその妖精族に会うことだ。手伝ってはくれぬか?」

「何処にいるかも定かじゃないし、何より俺が実力不足過ぎて場所によっては全然死ねるからなんとも……」

「でも、ミナルお兄ちゃん?ルナベルおねーちゃんがそれだと可哀想だよ?」

「うぐっ……」

「そうだ。言ってやれマリンちゃん!」

「わたしを助けてくれた時だって、後先考えないで気付いたら体が動いてたんでしょ?ルナベルおねーちゃん困ってる。」

「……はぁ。そう言われたら断れないよ俺は」

「では!」

「あぁ。生活が安定してきたら妖精探しの旅しようか」

「話が分かるでないかミナル!」

こうして底辺脱却の理由がまた一つ(無駄に)増えたミナルだった。

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