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朱音と透は、不死のライオンと紫狼に対して懸命に戦い続けていたが、その攻撃はまるで無意味だった。不死のライオンの強力な力と驚異的な再生能力、さらに紫狼の狡猾な動きに、彼らは次第に追い詰められていく。
「くそっ…全然効かねぇ…!」透は歯を食いしばりながら、紫狼との戦いに必死だが、神具であるはずの紫狼が敵に使役されることが彼を精神的にも苦しめていた。
朱音もまた、ライオンの圧倒的な威圧感に押されていた。
「これが…本当に相手なのか?」彼女はライオンの鋭い牙をかいくぐりながら、身体が限界に近づいていることを感じていた。
透は紫狼の猛攻を受け続け、その体に無数の傷が刻まれていった。
「これじゃ…俺たち、終わっちまうのか?」透は剣を握りしめ、必死に立ち向かうも、その動きは次第に鈍くなっていく。
紫狼が一瞬の隙をついて、透の胸を貫く。
「ぐあっ…!」透は口から血を吐き出し、膝をついた。
「まだだ…まだ終わらせるわけにはいかねぇ…」透は必死に立ち上がろうとするが、体は言うことを聞かない。
「透!」朱音は瀕死の透を目にして叫んだ。しかし、彼女もライオンの猛攻を受けてボロボロの状態だ。
ライオンがその巨大な爪を振り下ろす瞬間、朱音は透をかばうようにその爪の一撃を受け止めた。
「ぐああああっ!」朱音の体が宙を舞い、地面に激しく叩きつけられる。
「朱音…!」透は叫ぶが、彼女はもう立ち上がることができない。
「ごめんね、透…私は…ここまでみたい…」朱音は透に微笑みかけるが、その笑顔は苦痛に満ちていた。
二人は瀕死の状態で、もう戦う力が残っていない。
「こんなところで…俺たち、終わりかよ…」透は涙を流しながら、虚ろな空を見上げた。
だが、その時、遠くから聞こえてきたのは、まるで風が切り裂く音だった。
「…あいつ…戻ってきたのか?」
その音は次第に大きくなり、透と朱音のもとに迫ってきた。