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何がカモンだと、正気の時なら張り倒していただろう。
だが内部を嬲られて入口をひくつかせた今の彼に、正常な判断はできよう筈もなく。
目の前の男がどうしたら望み通りの方法でこの疼きを鎮めてくれるか、足りない脳味噌を振り絞っているようで。
「……どうしてもすんのかよ。分かったよ。エヘンっ! せんせぇ、有夏わかんなぁい」
「お、いいねぇ……じゃなくて! ちゃんと考えてごらん。どこが分からないの?」
「だめ。せんせいのことしか考えらんない。ねぇ……いつもみたいにシテ」
「え、そういう設定? 放課後の教室で無垢な有夏を押し倒そうって思ってたのに」
「せんせぇ、気持ち悪ぃ……」
「コラコラ、有夏。素が出てるよ?」
もう一度わざとらしく咳払いしてから、有夏は声を高く調整した。
「せんせぇ、有夏とシたくて補習なんかに呼び出したんでしょ。ほらぁ、早くぅ」
「胡桃沢くん、教室だよ? 補習中にいけない子だ。誰か来たらどうす……てか、有夏はそんなビッチじゃないだろ!」
「何言ってんだよ。放課後の教室でヤリてぇんだろ? 幾ヶ瀬、今思い出したんだけど高校ん時……?」
「な、何が?」
「幾ヶ瀬、プールの時タオル忘れたって言うから有夏の貸したよな。でもお前のカバンの中、ちゃんとタオル入ってて。え、アレ…何か急に気持ち悪く……」
「………………」
「いくせ、へんた……」
「ちがっ、違うっ! 2次方程式×2乗たす……違う違う」
急に幾ヶ瀬がブツブツ唱えはじめた。
「a、bが有理数のときa + b……」
「にじほう……なに? ゆうりす? えっ? 急に眠く……」
有夏の意識を高校の時の自分の奇妙な行動から逸らすことに成功し、幾ヶ瀬は額に浮かんだ汗を拭った。
「有夏が馬鹿で助かっ……ああ、違う。補習だった。胡桃沢くん、どこが分からないの?」
「分からないとこが分からないってのだけ分かる」
「え? もっかい言っ……」
「んなのいいって。せんせぇ? 有夏からシよっか?」
役に入ったか、有夏の声が甘い。
誘惑するかのように幾ヶ瀬に顔を近付ける。
「コラッ、やめなさい。くるみ……」
唇同士がムニュっと触れ合う。
「ね、今度はせんせぇから。舌いれて」
軽く口を開けて目を閉じる有夏。
「駄目だって、有夏ぁ。ちが……胡桃沢くん、こんなところで……フッ」
幾ヶ瀬、ニヤついていると小声で言われ、慌てて口元を手で隠す。
「それとも他のとこに挿れたい?」
「ほかのとこって……」
視線は下に落ちる。
胡桃沢くんは勿論、短パンを膝まで下ろしたままの姿である。
「いいよ? すぐに挿れても。有夏、さっきまで挿ってたから、指でしてくれなくてもだいじょぶ」
「なんで有夏、そんなにビッチ設定なんだよ」
耐え切れず幾ヶ瀬が笑いだす。
「なに? 幾ヶ瀬がやりたいって言うからだろ」
「ごめんごめん、挿ってたって何がだよ」
「だれかの指だよ? 知ってんだろ」
「そりゃね……」
幾ヶ瀬が苦笑する。
今更ながら我に返ったところを、いやいや折角の面白い企画だと気を取り直したらしい。
せっかく有夏が付き合ってくれているのだから、思い切り楽しまなくてはと。
「一体何人と関係を持っているんだ、君は。こんなにトロトロにして」
「あっ、そこっ……せんせぇ」
寂しくてひくついているところに指をあてがわれ、有夏はトロンと表情を崩した。
「悪い子だな?」
「んあっ……ああんっ」
いきなり3本の指を奥まで沈められて、有夏が幾ヶ瀬の腕にしがみつく。
抱き合う姿勢のまま、有夏の背後に回された手が激しく動いている。
「こんなところに挿れられて喜ぶなんて、胡桃沢くんはココの使い方が間違っているかもしれないよ?」
「うわぁ、ヘンタイのセリフ。ソレ、まさしくヘンタイのセリ……んんっ、ヤ。抜かな……」
【つづきは明日更新します】