『崖の上で…』
ぷー太郎「・・・・・。」・双眼鏡を
覗いた
語り手「甲板で、海賊たちに指示を
出す、ワルサが見える。」
ぷー太郎の声「バイスをおとりにして、
ぼくたちを誘い込むつもりだな…。」
語り手「双眼鏡をワルサの足元に
向けると、オリに入れられた、バイスが
何やら騒いでいる。」
ぷー太郎の声「それにしても、変な船。
前後が、わからないし、どうやって
進むんだろう…。」
語り手「どんぶりに、フタをしたような
船を見て、疑問に思う、ぷー太郎。」
ぷー太郎「まぁ、いいや。今は、
救出することだけを考えよう。」・
双眼鏡を下ろした
「バサッ、バサ…。」
ぷー太郎「ぷー吉2。いい案はないか?
」・うしろの方を見た
ぷー吉2「これを使う。」・ぷー太郎に
言った
「バサッ、バサ…。」
語り手「大きなトリは、ぷー吉2の、
すぐ上で、空中停止している。」
ぷー太郎「!?おい、そいつは…!?
」・大きなトリを見て、おどろいた
ぷー吉2「大丈夫。洗脳してある。」
ぷー太郎「洗脳って…。」・顔を上げた
語り手「大きなトリの頭には、小さな
パラボラアンテナが付いている。」
ぷー太郎「・・・・・。」
ぷー吉「こういうことも、あろうかと、
こっそり持ってきた。」
男の研究員「ここにあった鳥獣操り器を
知らないか?」・机の上を指しながら、
近くに居る、女の研究員に言った
女の研究員「いえ。」・男の研究員に
答えた
『周囲を警戒する海賊たち…』
ワルサ「どこから来るか、わからん。
気を抜くな!」・海賊たちに言った
「ピュン、ピュン!」
海賊(C・D)「うっ!がっ!?」・
光線に当たって倒れた
ワルサ「!?」・空を見た
ぷー太郎「ワルサァァァ(激高)!!!
」・大きなトリに乗って、ワルサに
突っ込んでくる
ワルサ「やはり来たか。」・腰の剣を
抜いた
「パン!パン!パン!」
語り手「ぷー太郎は、ワルサに向かって
銃を撃った。」
「キン!キン!キン!」
語り手「その玉をワルサが弾いた。」
ぷー太郎「くっ…。しびれ玉が…。」
「バサッ、バサ…。」・大きなトリは、
旋回して空へ戻った
ワルサ「どうした?さっきの光線は
撃ってこないのか!?」・ぷー太郎に
向かって叫んだ
ぷー太郎「うるさい!いま、準備中だ
(怒)!!」・ぷー吉2の背中を
こすっている
「ピカー!」
ぷー太郎「よし、イケる!やぁ!」・
光り出す、ぷー吉2をかざした
「ピュピュピュピュ…。」・ぷー吉2の
クチから、続け様に光線が出た
海賊(A・B・E)「ぐっ!あっ!
うっ!」・次々と倒れる
「ピュン!」・ワルサは、鏡の盾で
光線を弾いた
ぷー太郎「!?」・ワルサを見た
ワルサ「残念だったな。対策済みだ!
」・ぷー太郎に言った
ぷー太郎「これなら、どうだ!」
「ポヨン。」・ぷー太郎は、ぷー吉3を
出現させ、その背中をこすった
ぷー太郎「ぷー吉カミナリ投げ!」・
帯電した、ぷー吉3を投げた
「バリバリバリ…!」・ぷー吉3は、
回転しながら、ワルサへ向かった
ワルサ「ほう、そう来たか。むん!
」・剣を振り上げた
「ポーン。」・ぷー吉3は、
すさまじい剣圧によって吹き飛んだ
ぷー太郎「あっ!?追え!」
語り手「ぷー太郎は、大きなトリの
背中をポンポンと叩いた。」
海賊(F)「船長。撃ち落とした方が
早いんじゃ…。」・ワルサの隣で言った
ワルサ「そう、焦るな。」・ぷー太郎を
見ながら、剣を収めた
ぷー太郎「よっ。」・ぷー吉3を
つかみ、ぷー吉2のクチへ押し込んだ
海賊(F)「そういえば、その魔獣。
おとなしいですね。」・ワルサの
足元を見た
ワルサ「あぁ、騒がしかったからな。
」・下を向いた
バイス「ぐ〜、ぐ〜…。」・オリの中で
眠っている
「ピュン!ドサ…。」・海賊(F)は、
倒れた
ワルサ「む?」・倒れた、海賊(F)を
見た
ぷー太郎「鏡の盾を持っているのは、
お前だけのようだな!」・ワルサに
向かって飛んでくる
ワルサ「だから、どうした!」・顔を
上げて、ぷー太郎を見た
ぷー太郎「これでも、くらえ!」・
帯電した、ぷー吉2をかざした
ワルサ「いくら、やっても同じだ!」・
鏡の盾をかまえた
ぷー吉2「くしゅん!」・ハナから
火の玉を出した
「ボオン!」・ワルサの盾に、火の玉が
命中した
ワルサ「・・・・・。」・熱で
変形した盾を見ている
ぷー太郎「ぷー吉2。よくやった。」・
隣でおすわりする、ぷー吉2の頭を
なでた
ぷー吉「ふあ。」・ぷー太郎に応えた
ワルサ「おもしろい。ますます欲しく
なったぞ!」・盾をすてて、ぷー太郎の
方を見た
ぷー太郎「まだ、油断は、できないな。
いったん、避難しよう。」・ぷー吉2の
クチの中に入った
ワルサ「機関砲を出せ!!」・大声で
言った
「ウィーン…、ガコン。」・床下から、
機関砲と海賊(G)が現れた
ぷー太郎「!?」・ぷー吉2のクチの
中から、機関砲を見た
ワルサ「撃て!!」・海賊(G)に
指示を出した
「ズガガガガ…!!!」・針のように
細い光線が、ぷー太郎に向かってくる
ぷー太郎「わっ!?わっ!?」
語り手「ぷー太郎は、大きなトリを
左右に移動させて、光線をよけてる。」
「ズガガガガ…!!!」
ぷー太郎「くっ…。このままじゃ…。
」・大きなトリから離れた
ワルサ「やめ!!」・海賊(G)に
指示を出した
「ヒューン。」・機関砲は止まった
ワルサ「ふむ。トリを逃がしたか…。
」・双眼鏡で大きなトリの方を見ている
ぷー太郎「ふぅ。危なかった…。」・
空高く浮く、ぷー吉2の中で安堵した
ワルサ「小僧!停戦をしようじゃないか
!」・ぷー太郎に向かって言った
ぷー太郎「ん?」・ぷー吉2のクチから
顔を出した
ワルサ「話があるから、おりて来い!」
ぷー太郎「ぷー吉2。」・ぷー吉2を
見た
「ヒュルヒュル…。」・ぷー吉2は、
高度を下げ始めた
ワルサ「・・・・・。」・ぷー吉2を
見ている
「チョコン。」・ぷー吉2は、
おすわりしたまま、甲板に、おりた
バイス「ぐ〜、ぐ〜…。」
ぷー太郎「!?」・バイスを見た
ワルサ「安心しろ。麻酔で
眠っているだけだ。」・ぷー太郎に
答えた
ぷー太郎「そうか…。で、話って、
なんだ?」・ワルサに訊いた
ワルサ「オレの配下になれ。」・
上から目線で言った
ぷー太郎「ことわる!」
ワルサ「お前の頭脳と武器。そして、
その物体(ぷー吉)があれば、鬼に
金棒だと思うがな。」
ぷー太郎「ふん。」・そっぽを向いた
ワルサ「では、クロムは、どうだ?」
ぷー太郎「?」・ワルサを見た
ワルサ「あの男は、誤って、オレたちに
情報を送っているのだぞ。」
ぷー太郎「・・・・・。」
ワルサ「マヌケ(クロム)ではなく、
こちらに付け。小僧。」・ぷー太郎に
手を差し伸べた
ぷー太郎「だから、嫌だって、
言ってるだろ(怒)!」
ワルサ「ならば、仕方あるまい。」・
手を引っ込めた
「ガチャン。」・海賊(G)は、
機関砲の照準をぷー太郎に合わせた
ぷー太郎「くっ…。」・機関砲を見た
ワルサ「死ね。」
「ウゥ〜ン…。」・機関砲は、
うなりだした
バイス「ん…。」・起きた
ぷー太郎「!」・バイスを見た
バイス「あれ?なんで、ねてんだ?」・
きょろきょろした
ぷー太郎「くそ、こうなったら…。」・
隠し持っていたボタンを押した
「チクッ。」
語り手「首輪から針が出て、バイスの
首を刺した。」
「グググ…。」・バイスは、
巨大化を始めた
「ガコン!」・バイスを
入れていたオリが壊れ、首輪も外れた
ぷー太郎「!?」
ワルサ「うおっ!?」・バイスの
巨大化に押されて倒れた
バイス「ワォォォォ…!!!」・高々に
ほえた
語り手「バイスは、
体長6メートルほどの
白いオオカミに姿を変えた。」
作者「以後、デカバイス。」
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