先輩が入院している病室に花を添える。花瓶に水を入れ、椅子に座る。
今日で入院して1週間が経った。あれから、先輩のお母さんとは何度も交流し、病院に通い続けている。
「あら、司くん。今日も来てたのね。」
🌟「こんにちは!」
「ほんと熱心ね。あら、お花まで…。」
🌟「熱心なんて、そんなこと。」
はっきりいって手術は大成功だった。止血も終わり、目を覚ますはずだった。が、受けたGlareの影響が大きく、いつ起きるか分からないと言われてしまった。意識はあるのに眠ったまま。
「いつ起きるのかしらね…この寝坊助さん」
🌟「ですね、」
「あ、そうだ!ケーキ持ってきたの。一緒にどうかしら。」
🌟「えぇ!?いいんですか!?」
「もちろん、準備してくるわね」
そう言って出ていってしまった。病室ではまた2人きり。
🌟「とんだ寝坊助ですね、」
望んでいた返事は返ってこない。
🌟「…ッッッッ、」
おでこの髪をかき分け、キスをおとす。
🌟「はやく、目を覚ましてください。馬鹿…ッッ、」
手を握り祈ることしか出来ない。またオレは無力だったのだ。
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