モブ1「…バレちゃったか、笑」
振り返ると、そこには見知らぬ男が一人。
気配的にはもう一人いるはず。
おれは横からくるナイフを止めた。
モブ2「…チッ、こっちもバレてたのかよ、」
🌸「誰。…あ、もしかして、あの手紙を書いたのって君たちだったりするの。」
モブ2「…何のこと?俺たちはただ、酒で弱ったお前を殺しに来たんだよ、笑」
どうやらあの手紙を書いたのは違うらしい。
嘘をついてる可能性もあるけど、見る感じは嘘をついていないっぽい。
だとしたらあれは誰が書いたんだろう。
…いや、その前にこっちを始末した方が良いな。
おれは素早くナイフを取り出し、攻めの姿勢をとった。
モブ1「この状況で戦おうとするとか流石だな、バカじゃねーの笑」
🌸「黙って。」
相手はおれを完全に舐めているようだ。
それもそのはず。
おれはお酒に酔っているし、ここにいるのはおれ一人だけだから。
でも逆に言えば、隙をつけば一瞬で倒せる。
おれはすぐにナイフを振った。
…しかし体がフラフラしているせいか、思うように体が動かなかった。
モブ2「最強のマフィア様も落ちたもんだな、笑」
モブ1「おい、トドメはまだやめろ、良いこと考えた、笑」
敵はニヤリと笑った。
何をするつもりなのか全く分からない。
どんな攻撃が来ても大丈夫なように、受け身の姿勢をとった。
だけど、そこでおれは体の限界を迎えた。
バンッ
モブ2「お前、何者だ…」
バンッ
辺りに響く銃声。
?「さくら…起きて、お願いだから、泣」
誰かがおれの元で泣いている。
この声、もしかして…。
重い瞼をゆっくり上げてみると、やっぱりそこには彼がいた。
どうして君はいつも…おれのことを放ってくれないかな、笑
🌟「さくら…泣」
目が覚めたおれに気付いたみたい。
🌟「良かった…本当に…、良かったよ…泣」
そう言っておれに抱きついてくる。
🌸「…離れて。」
🌟「あ、ごめん…つい、嬉しくて…」
🌸「どうしてここにいるの、放っててよ、」
じゃないと君を、殺しちゃうから…。
🌟「…あの手紙、書いたの僕なんだ」
🌸「え?」
🌟「どうしても会いたかったから。さくらは僕のこと避けるし、こうするしか無かったんだよ、」
🌸「…。」
それに関しては何も言えなかった。
避けてたのは、おれが一方的にしていたことだから。
🌸「それはごめん…。じゃあおれはもう行くから、」
🌟「待ってよ!どうして僕のこと避けるの。僕のこと嫌いになっちゃった…?」
悲しそうにそう言う彼。
どう答えるのが正解か、おれには分からなかった。
🌟「…嫌いになったのなら、いっそのこと…」
🌸「違う!…違うよ、嫌いになんかなってないから、」
🌟「ならどうして…」
🌸「これ以上一緒にいると…おかしくなっちゃいそうだから…泣」
そう言ったと同時に、涙がどんどん溢れ出てきた。
ずっと我慢してきた分なのか、なかなか涙は止まらない。
驚いた彼は、おれに近づく。
🌸「やめて、来ないで…泣」
🌟「なんで…?」
🌸「それ以上近づいたら、殺し、ちゃうから…泣」
🌟「…なんだ、そんなことか…笑」
彼は不思議な笑みを浮かべた。
何を考えてるの…。
そう思っていると、彼は一つのナイフを取り出した。
おれのこと、殺しちゃうのかな、。
…いっそのこと、その方が楽かも、笑
おれは目を瞑った。
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