テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
超特急のメンバーたちが大集結した、ある日の楽屋。
バラエティ番組のシミュレーションと称して始まった「王様ゲーム」が、とんでもない罰ゲームを引き当てたことで、スタジオ以上の大盛り上がりを見せていた。
「はい、王様の命令! 3番と5番、ポッキーゲームね。しかも『残り3センチ以下』になるまで終われません!」
ユーキのテンション高い宣言に、メンバーたちが一斉に自分の番号札を確認する。
そして、ゆっくりと顔を見合わせたのは、他でもないリョウガとタクヤだった。
「うわ、マジかよ……」
「げっ……最悪……」
メンバー公認の恋人同士とはいえ、ここは他のメンバーたちが全員揃っている楽屋だ。完全なる公開処刑のシチュエーションに、タクヤは一瞬にして顔を真っ赤に染め上げた。
「ほらタクヤ、早く咥えて!」
「シャイなタクヤくんが見られるぞー!」
シューヤとマサヒロが面白がってハヤシ立てる。
タクヤは渋々ポッキーを手にしたものの、リョウガの顔が近づいてくるのが恥ずかしすぎて、一切顔を近づけようとしない。それどころか、手前でポッキーをパキッと折ってしまった。
「あ、ずるい! 折った!」
タカシがツッコミを入れるが、タクヤはさらにパキパキと折り続ける。
「いやタクヤさん、それ折り続けたら二度と3センチ以下にならないし、終わりませんから。」
リョウガが呆れたように言うが、タクヤは「うるさい、近づかないで!」と耳まで真っ赤にして頑なだった。
「いい加減、終わらせるぞ…」
見かねたリョウガが、ついに覚悟を決めた。
新しいポッキーを一本手に取ると、迷いのない動きでそれを口に咥える。そして、驚くタクヤの顎をクイッと持ち上げ、無理やりもう片方の端を咥えさせた。
「っ、んむ……!?」
タクヤが驚いて目を丸くした瞬間、リョウガの大きな手のひらがタクヤの後頭部へと添えられた。
指先で髪を優しく、けれど絶対に逃げられないようにしっかりとホールドする。
「おいおいおい!リーダーが本気出した!」
アロハが嬉しそうに声をあげる中、リョウガは一切躊躇することなく、どんどん距離を詰めていった。
パキッ、パキッ、と小気味いい音が響くたびに、二人の鼻先が触れ合う距離になる。タクヤは恥ずかしさのあまり目をきゅっと瞑ったが、リョウガの攻勢は止まらない。目標の3センチなんて、とうに過ぎていた。
そして──。
──チュッ。
止まらない様子のリョウガは、3センチの境界線を踏み越え、そのままポッキーごとタクヤの唇を完全に塞いだ。
「うわああああっ!!!」
「ちょっと! 生々しいって!!」
楽屋のボルテージは最高潮に達する。
あまりの眩しすぎる光景に、ハルは「うわー!」と言って両手で顔を隠し、マサヒロは隣にいたマネージャーの目元を慌てて手で覆っている。ユーキとシューヤは「ヒューッ!」と口笛を鳴らして大騒ぎだ。
周囲のそんな喧騒すら、今の二人には聞こえていなかった。
すっかり二人だけの世界に入ってしまったのか、リョウガのキスは深く、甘く、いつまでも止まろうとしない。タクヤの腰を抱き寄せるリョウガの手のひらには、確かな熱がこもっていた。
「……ん、ぅ……りょ…が……」
どれだけの時間が経っただろうか。
さすがに恥ずかしさが限界を突破したタクヤは、リョウガの胸元を両手で思い切り押し返した。
プハッ、と唇が離れると、タクヤの顔はこれ以上ないほど茹で上がっている。
「……もー、最悪……っ!!」
タクヤは涙目になりながら、リョウガの胸を「ポコポコ」と小気味いい音を立てて何度も叩いた。痛くもない可愛い反撃に、リョウガは満足げにヘラヘラと笑っている。
「いやー、ごちそうさまでした!」
カイがパチパチと拍手を送ると、楽屋は再び温かい笑い声に包まれた。
文句を言いつつも、リョウガのシャツの裾を離さないタクヤ。そんな二人のベタ甘な日常の一コマに、メンバー全員が改めて癒やされた王様ゲームの午後だった。
ハル__。
390
49
82
コメント
1件
ギャアアアアッ━━(゚∀゚)━━!!💕 16話でこの破壊力やばすぎませんか!?!? タクヤがポッキー折り続けるとこマジで「わかるそれ〜!!」って共感したけど、リョウガの顎クイ&後頭部ホールドからの強気ムーブに完全に持ってかれた…ッ!!😇💘 公開処刑なのに二人だけの世界に入っちゃうの尊すぎて胸が痛いです…。ラストのシャツの裾離さないタクヤ、絶対満更でもないやつ〜!! 他のメンバーの反応も含めて、楽屋の空気が目に浮かぶようでした✨ 続きも待ってます🔥