テラーノベル
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秋風が心地よく吹き抜ける11月。
私立いちご学園は、年に一度の祭典「いちご祭」の熱気に包まれていた。
校内はカラフルな装飾で彩られ、模擬店の美味しそうな香りが漂っている。
そんな中、生徒会室では莉犬、るぅと、ころん、さとみ、ジェル、ななもり。の6人が、お揃いの学園パーカーを着て集まっていた。
「みんな、いよいよ文化祭最終日のゲリラライブ、あと1時間で本番だよ!」
生徒会長のななもり。が、タイムスケジュールが書かれた資料を手に声を張る。
「クラスの出し物も大盛況だったみたいだし、このまま最後のステージもバシッと決めよう!」
「いやー、僕たちのクラスの『お化け屋敷』、マジで大行列だったわ!」
ころんがドヤ顔で胸を張る。
「僕が仕掛けた音響と、莉犬くんのガチ悲鳴のコンビネーションが天才的でしたからね」
るぅとがふふっと不敵に微笑むと、莉犬が
「ちょっと、るぅちゃん!俺は本当に怖くて叫んでただけだからね!?」
と、パーカーの袖をぶんぶん振り回して抗議した。
「俺のクラスの『胸キュン・執事カフェ』も大繁盛やったで。
俺の甘いセリフに、お嬢様方がみんなメロメロやったわ〜」
ジェルが髪をかき上げながら、いつものイケボで振り返る。
「ジェルのせいで回転率めちゃくちゃ悪くなってたけどな。
俺が途中で普通のサディスティックな接客に変えなかったら、部屋がパンクするところだったわ」
さとみが呆れ顔で突っ込むと、全員から
「さとみくんの接客、ただのガチ説教じゃん!」
と総突っ込みが入った。
そんな賑やかな振り返りも束の間、生徒会室のドアがバタバタと開き、放送委員の後輩が息を切らせて飛び込んできた。
「大変です、ななもり。先輩!
体育館の音響機材のケーブルが1本、どうしても断線していて音が半分しか出ません!
予備のケーブルは別の校舎の倉庫ですが、今からじゃ本番に間に合わないかも……!」
「えっ!?そんな……!」
莉犬の顔がパッと青ざめる。
「待って、本番まであと45分。
別の校舎の倉庫なら、僕たちの足で全力疾走すればギリギリ間に合うかもしれない!」
ななもり。がすぐに立ち上がろうとした、その時。
「なーくん、ここは僕に任せてください」
るぅとがスッと手を挙げ、眼鏡をキリッと光らせた(※眼鏡はかけていない)。
「学園の音響ネットワークなら、僕が一番把握しています。
さとみくん、一緒に倉庫まで走ってくれますか?」
「おう、任せろ。
るぅとの足じゃ遅いから、俺が途中で担いででも最速で持って帰ってきてやるわ!」
「頼んだよ、2人とも!」
ななもり。の言葉を背に、るぅととさとみは風のように生徒会室を飛び出していった。
残された4人は、機材のセッティングやステージ裏の準備を急ピッチで進める。
しかし、本番10分前になっても、2人はまだ戻ってこない。
体育館には、すでに生徒会ライブを心待ちにする生徒たちが超満員で詰めかけている。
「うわああ、どうしよう!客席、もうみんな集まってるよ……!」
ころんがステージの隙間から客席を覗き、オロオロと足を踏み鳴らす。
「るぅちゃんたちを信じよう。
でも、このままじゃ場が持たないね……。
よし、ジェルくん、ころちゃん、莉犬くん。2人が戻るまで、僕たちで前説(トーク)をして時間を繋ごう!」
ななもり。の決断に、3人が力強く頷いた。
ステージの幕が上がり、4人が登場すると、
会場からは割れんばかりの歓声が上がる。
「みんなー!集まってくれてありがとう!
……ってことで、主役は遅れてやってくるタイプやから、まずは俺のウインクでみんなのハートをバッキュン☆」
ジェルがすかさずステージの真ん中でポーズを決め、会場を沸かせる。
「ちょっとジェルくん何やってんの!?
みんな、ジェルのことは無視して俺を見てー!わんわん!」
莉犬が必死に可愛くステップを踏み、
「いやいや、僕の美声のトークを聴きなさいって!」
ころんがマイクを握りしめて叫ぶ。
3人のあまりのドタバタっぷりに、客席からは悲鳴のような歓声と爆笑が巻き起こっていた。
ななもり。が
「もう、みんな自由すぎだって〜!」
と頭を抱えた、その瞬間。
舞台袖から、息をゼーゼーと切らしたさとみとるぅとが、ケーブルを掲げて飛び込んできた。
「はぁ, はぁ……!間に合っ……たぞ……!!」
「るぅちゃん、さとちゃん!」
るぅとが爆速でケーブルをアンプに繋ぎ、親指を立てて「Good」のサインを送る。
すべての機材に明かりが灯り、完璧な音がスピーカーから響き渡った。
「お待たせ、みんな!
6人揃ったところで……すとぷり学園文化祭ライブ、スタート!!」
ななもり。の合図とともに、アップテンポなイントロが体育館中に大音量で鳴り響く。
「いくぞおおお!」
ところんが叫び、莉犬が最高の笑顔で歌い出し、さとみとジェルが背中を合わせてハモり、るぅとが綺麗な高音を響かせ、ななもり。が全体を引っ張る。
ピンチを乗り越えた6人の絆は、夕暮れ時の体育館を、どこよりも熱く、輝かしい場所に変えていた。
ライブは大成功で幕を閉じ、すっかり暗くなった放課後の生徒会室。
やりきった表情で床に転がる6人の窓の外では、文化祭のフィナーレを告げる打ち上げ花火が、夜空をいちご色に染めていた。
#ジェルくん主人公
サファイア🖤🧡
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コメント
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いやあ、熱かったー!🔥 音響トラブルでピンチになった時の、メンバーそれぞれのキャラが立った対応がめっちゃ良かった。るぅと&さとみの機材奪還コンビ、残った4人のドタバタ前説、そして最後に6人揃ってのライブ成功…。まさにチームの絆が試される展開で、読んでてこっちまでワクワクした!青春って最高だなあ✨