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俺は自分で言うのもなんだけど、顔は整ってると言われる方だった。
でも、いつも一人だった。
みんなは俺に媚を売るけど、それを傍から見てた君は一蹴してまわった
そんな君の強い所が好きだった。
家に帰っても、家族はいなくて、いつもひとりぼっち。
学校にいても、俺は腫れ物扱いだった。
初めて俺に話しかけてくれたのは、君だった。
入学してからどれほど経ったのか、俺がいじめられるようになった。
理由は確か、俺の恋愛対象が男子だったから。
くだらない。
きみはそういった。
「男が男好きとかありえねぇ笑」
「俺らのことも狙ってんじゃね?笑」
下品な笑い声。
くだらない考え。
本当に、くだらなかった。
『誰が異性を愛すべきって決めたの?
君たちの恋愛対象がたまたま、女子だっただけで、彼は別におかしくない。
人のこと馬鹿にして笑ってる君たちより全然まともだし、全然普通だよ
君たちの価値観を人に押し付けないでよ、くだらない。
いつまで子供じみたことやってんの?
いい加減、大人になりなよ』
凛とした声がした。
昔から、自分の恋愛対象が同性であることに違和感を感じてた。
昔からの友達の雫《しずく》は何もおかしくないと言ってくれたが、親から軽蔑の眼差しで見られてれば何となく察しはついた。
段々親からの愛情も感じられなくなっていった。
女子からは告白されることも多かったが、俺の顔しか興味ない人と付き合うつもりは微塵もなかった。
このまま誰にも理解されず、誰にも愛されず死んでいくのかと思っていた。
高校で出会った彼は、いとも簡単に俺の心を奪っていった。