私は、カレンと共に進んでいた。
黒猫(カレン)「セレン! こっちから血の匂いがする」
私は息を呑み、カレンの後を追った。
黒猫(カレン)「あそこだ!」
角の壁に寄りかかる女性を見つける。
血に濡れた衣服、震える手。
セレン「大丈夫ですか?」
女性「ええ、それより…この山の上にいる夫が囚われているの。私はなんとか逃げられたけど…」
セレン「分かりました。先に、私のホテルにいてください」
私は魔法陣を描き、女性を安全な場所へ送る。
セレン「カレン! たどれそう?」
カレンは何度も鼻をひくひく動かす。
黒猫(カレン)「ダメだ…濃い霧で匂いが拡散して、分からない」
セレン「仕方ないわね…まずは、山の上の小屋を確認しましょう」
暗く静かな森の中、小さな山小屋が見えた。
扉を開けると、斬りかかろうとする犯人がいた。
セレン「やめなさい!」
眠らせる魔法を瞬時に放ち、犯人はその場に倒れた。
セレン「大丈夫ですか?」
男性「あ、あ…あ、大丈夫だ…」
私は彼を魔法でホテルに送り届けた。
その瞬間、かすかな悲鳴が聞こえる。
???「た、たす、けて…」
黒猫(カレン)「こっちだ!」
森の奥に、無惨にも斬りつけられた少女が横たわっていた。
血に染まった小さな手、動かない瞳。
セレン「しっかりして…! 今、助けるから」
必死に治癒魔法を注ぐ。
体に触れ、魔力を全力で流し込む。
しかし、少女はそのまま冷たい息を止めた。
胸が締め付けられる。鼓動が速まり、頭が真っ白になる。
黒猫(カレン)「しっかりしろ! セレン!」
私は深呼吸し、涙を拭った。
少女をそっと抱き上げ、近くの山に埋める。
私は、少女を助けられなかったが、この娘が見れたであろう世界をこれから観ていこうと思う。
冷たい霧の中、私の決意だけが光を放つ。
絶望の闇を越え、私は生きて、進み続けるのだ。






