テラーノベル
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「ふっ、ふふ……」
「百恋様……?」
「あははははっ!」
百恋は堪えきれず、思いきり笑った。
久しぶりに本気で笑った気がした。
「……ありがとう、いろりちゃん……君は優しいね。僕なら大丈夫だから」
一頻り笑い終え、落ち着きを取り戻した百恋の微笑みは、どんな宝石も霞むほど美しく輝いていた。
普段調子のいい道化を演じている百恋の本心からの笑みは、いろりの目をも惹きつけた。
そこには嘘がなかったからである。
そして百恋は、白い丸テーブルを挟み、向かい合って座っていたいろりに、こう告げた。
「……ねぇ、いろりちゃん」
「は、はい?」
「男は蛇珀だけじゃないと思う、よ……?」
「え……?」
真剣な眼差しで囁くように甘い声がいろりの耳に響いた。
硬直しているいろりを見て、百恋はいつもの笑顔に戻ると席を立った。
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