テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
あてんしょん
BL(腐要素)有
旧国有(旧国=現国)
この物語は戦争に関する内容が入ります。話によってグロい要素も多々あります。戦争賛美、政治的意図はないのでキャラクターとして見てください。
無理だと思ったらすぐに戻ってください!!
…あれから二日が過ぎてしまった。あれ、というのは余命宣告のことだ。でも周りは変わらず、二日間いつも通りの日…平和な日が続いていた。この平和も…今じゃ当たり前なのだろう。
ふと、昔のことを思い出した。
「もう、二人とも喧嘩しないでよ!」
「…でも、海が!」
「な゛っ!」
「何でもいいから家のもの壊さないで」
「俺は悪くない」
「壊したの陸だろ!」
「いいから早く謝って??(圧」
空って、いつもへらへらしてるけど俺たちが喧嘩してると怖いんだよな…
「ご、ごめん」
「ごめん…」
「じゃあ仲直りね!」
空がニコッと笑ってみせた。
「…おに」
海がぼそりと呟いた。
「は??」
すると、空が一瞬真顔になった。
「何でもない…」
「そっか〜」
やっぱ怖い…
「じゃあ、この壊した家具、一緒に直そう!」
「えぇ…」
「二人が壊したんじゃん!それを僕が手伝うって言ってるんだよ!」
「…壊してない」
「まだそんなこと言ってる…」
…そんなこともあったな。
でも空も海も
『征ってきます。』
そう言って帰ってこなかった。
…二人はもういないんだ。
ポロッ…
自然と涙が出てきた。
「会いたい……」
仏壇には、三人で撮った一枚の写真と、二つの押し花が飾られている。あの日、二人にあげた花だ。空も海も遺体ごと消えてしまった。海とは最後まで喧嘩ばかりしていた。
「ごめん。」
もう今言うには遅すぎる言葉を言った。
あの時謝っておけば……
なんて、今更だ。
空のところに赤い紙が届いた。臨時召集令状だ。戦況が悪化したことで、若い者も出兵するようになっていったからだ。
「っ兄さん…僕…」
なんで空が…
「……おめでとう。」
行って欲しくなかった。でも、そう言うしかなかった。止められないんだ。歯向かえば殺されてしまうから。
「征ってきます。」
空が敬礼した。
「いってらっしゃい…。」
これが最期だ。
空はもう…、
「空、行か………んっ」
“行かないで。”
海がそう言おうとして空が口を塞いだ。
「それ以上は言わないで。
…ね?」
空は泣きそうな顔をしていた。
「…うん。」
海も、泣きそうな顔だった。
「いってらっしゃい。」
「うん、征ってきます。」
下唇を噛んだ。
俺も泣いてしまいそうだったからだ。
見送ることしか出来ないなんて
本音を言うこともできないなんて
…なんて残酷なんだろう。
そして海にも赤紙が届いた。
「海…」
「…嗚呼、俺も征くことになった。」
「っ…」
そして翌日、海と喧嘩をした。
いつも「まあまあ、」なんて言って止めてくれる空はもういないから誰にも止められず挙句の果てには殴り合いの大喧嘩になった。
二人とも顔はあざまみれで海の口は切れ、痛々しく血が流れている。
結局、仲直りしないでそのまま海も征ってしまった。後悔だけが今も残っている。
どうして俺だけ生き残ったんだよ。
死んだはずなのに…!!
うゅ@お休み中
あま
1,514
コメント
1件
うゅさん、読ませていただきました…。 「行かないで」って、言いたくても言えなかったんだね。戦時中って、本音すら飲み込まなきゃいけないんだ…。空と海への想いが不意に溢れるシーン、すごく胸に来ました。最後の「どうして俺だけ」って叫びに、私も一緒に泣きそうになったよ。大切な話を届けてくれてありがとう。