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書き忘れていましたが🩷3年、💛2年の設定です 私がかくさのじん高校生パロは大体これです
部活が終わった夕方、グラウンドからはまだボールを蹴る音がしてた。勇斗は汗を拭いながら校門の前でスマホをいじってると、後ろから声が飛んできた。
「せんぱーい!」
「ん?」
振り返ると、仁人がリュックを背負って走ってくる。Tシャツの裾が少しだけ風に揺れて、頬が赤い。
「おつかれ、仁人」
「おつかれ、勇斗せーんぱい」
「その“先輩”いらなくね?」
「だって学校の中だし、一応ね」
「真面目か」
「先輩の方がゆるいんだよ?」
ふたりは笑いながら歩き出す。
放課後の坂道、オレンジ色の空の下。いつもの距離感で、自然と肩が触れそうになる。
「ねえ先輩」
「ん?」
「文化祭、ダンス部出るんだ。」
仁人が少し誇らしげに言う。
「へぇ、すごいじゃん」
「絶対見に来てね?!」
「行くに決まってんじゃん。仁人が出るなら」
「……ほんと?」
「ほんと」
仁人はにやっと笑って、靴のつま先で道に転がっている足を蹴った。
「約束ね」
「約束」
「破ったら怒るから」
「こわ」
「先輩だもん約束なんて絶対守ってくれるよね」
勇斗はその横顔を見ながら、少しからかうように言った。
「てか、普段練習の動画とか見せてくれねーのに、全校の前では踊るんだ?」
「えー…それは、違うじゃん」
「何が違うの」
「先輩の前だと、緊張すんの」
「なんで?」
「……だって、なんか照れるじゃん?」
「可愛いな」
「はい出たそういうの!」
仁人は恥ずかしそうに勇斗の腕を軽く叩いた。
「今そういうの言うとこじゃない!」
「可愛いんだもん」
「……はー、もう知らない」
その“知らない”が本気じゃないこと、勇斗はもう知ってる。
「でもまじで楽しみにしてるからな」
「……うん」
「ステージ立つとき、俺の方見て」
「見つけられなかったらどうすんの?」
「目立ってたほうがいい?」
「大丈夫」