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「神崎」
「神崎ー?」
「神崎はさー」
新学期が始まって約2、3ヶ月
気づけば苗字でしか呼ばれていない
周りは、名前で呼ばれてるのに。それが気がかりで先生に理由を聞いてみた
「柳原先生!」
「お、神崎じゃん」
「あの、なんでいつも苗字なんですか?」
「んー?」
からかうような顔でこちらを見る
「苗字、慣れちゃったんだよな」
「え」
思ってもなかった理由でつい声が出る
「じゃあ、名前でも良くない?!!!!」
「神崎でいいよ〜」
神崎‘‘で’’って……。まぁ悪気は無いんだろうけど
「ぅんー、」
先生に仕返しのつもりで、あることを言う
「じゃあ、先生が私の事あやかって呼んでくれるまで颯斗先生って呼びます!」
初めての名前呼び、少し声が震えたけれど気づいているだろうか?
「俺なまえいやだー!」
「颯斗はやだな」
笑いながらそう言った、本気で言ってんのか、嘘かは分からない。感情を隠すのが上手い
「私も神崎いやです!」
「だから、ね?」
「ん?どうした神崎」
苗字を強調させられる。あぁ、勝てない。
名前呼びがもちろん理想だけどこうやって話せてるだけで嬉しいんだ
「あぁー、また苗字……」
「確かに苗字って私の事だけど、私の家族もみんな神崎じゃないですか!」
「うん、知ってるよ?」
「だから私だけを指す名前がいいの!」
「あやか?」
音が止まった。自分の鼓動だけが聞こえる
ずっと呼んで欲しかった。やっと呼んでもらえた
「はい!ありがとう颯斗先生!」
「あ、俺は名前のままなのね」
先生が呟いた。けどそれは聞こえてなかった
「さようなら!!」
「はーい、また明日」
明日、また苗字で呼ばれたのは別のお話