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「信じていたのに」
俺はそうつぶやき親友の家を後にした
事の発端は数年前
親友が投資セミナーに通いだしたのが理由だった
親友はしつこいくらいに俺に投資を進めてきた
「○○証券が熱いんだよ」とか
「今は△より□の会社の方が稼げるから」なんて
俺は投資を信じていない
投資なんてお金が無くなってしまうだけじゃないか
そんな事辞めちまえよって思ってた
ただ親友だし話だけは聞いておこうって思った
投資って難しいものだと思ってた
ただ初期費用としてパソコン代とセミナー
から出ている投資についての
マニュアル的な本を買えば成功する
その本を親友だし半額いや破格で提案してきた
60万が10万円これほど安いことはもうないと急かしてきた
親友の話だし、投資も思ってたより難しくないし
「10万円、下ろしてきてもいい?」
そんな事言わなければ、後悔なんてしなかった
本を買ってから1ヶ月
何も手応えはなかった
親友に電話をかけこう話した
「成果が出ないんだけど」
親友は
「あーまだそれは入門編みたいなものだからね」
「30万円でビジネスとしてやれる本があるけど買う?」
と親友は言った
(10万マイナスだからなぁ)
(ここで買ってあとからプラスにしよう)
「わかった、買うよ」
俺は入金を済ませ、本が届くのが楽しみでしかたがなかった
この本を買って、投資で儲けて、ウハウハになるぞ!
2日後に本は届いた
俺はその本を見てパソコンにのめり込む気持ちでいた
実際にそうだったと思う
ただ数ヶ月経ったって成果は出てこない
さすがにおかしいと思った俺は親友に問いただした
「さすがにこれまでやって手応えがないのはおかしいよ」
親友は
「セミナーに来ればここまでのマイナス分を稼げるようになる」
俺はもうセミナーに行ってマイナスの分を問い返すしか無かった
セミナーの月謝は5万円
高いけどしかたがなかった
セミナーで教えてることは分かりやすくはなかった
もう俺は借金を抱えてまで投資をしていた
趣味だった車もバイクも全て売ってまで投資をした
数年前月日が流れて結果は
借金が500万まで膨れていた
もう何も信じれない
親友をカフェに呼び出した
「投資はどうよ? 」
「分かりやすくてあんな稼げるっていいよなw」
「もう辞める」
「なんでだよw稼げるんだぞ?」
「あんなに信じていたのに」
「セミナーにはもう行かない」
「おい、ちょっと待てよ」
掴んできた親友の腕を振り払ってカフェを後にした
親友ってもう呼べないな
あんなに一緒だったのにな、、、