あの後、次々変わる環境の中、一人暮らしが始まり、引越しも終わり初めて息を着いた時のこと。
そういえば優香のバックには何が入っていたのだろうと思い、開けてみると、そこには小さなメモ帳とペンが入っていた。
なんのために渡したのか分からず、メモ帳を開けてみると、手紙と貝が挟まっていた。
『翔太へ
桜貝を見つけた。幸せを呼ぶって聞いたことあるんだ。
だからこの桜貝翔太にあげる。』
普通に渡せばよかったのに、なんて思ったけど、不器用な優香は、もう身体がボロボロなのにも気が付いていて俺の母親が叩かなくても、後で自分で命を絶つつもりだったんだろう。
死ぬ前にこれを俺に残していくつもりだったんだろう。
バカだよ。優香。だったら俺と一緒に逃げてよ。
こんなくだらない毎日から一緒に逃げようって言ってよ。
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