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いつも通り大学から家に帰っていた
大学で課題をしていたら20時になってしまった。辺りはもう真っ暗だ。
さっさと帰って寝る支度をしようと考えていた時
「グチャリ…ポキッ…グチュッ…」
…と奇妙な音が路地から聞こえた
なぜだか俺はそれに興味を惹かれ、路地へと足を踏み入れてしまった
…それが、間違いだったのかもしれない
灯りが無いため、スマホのライトで進む道を照らしながら歩いていると
血痕が奥へと続いていた
奥から猛烈な鉄の匂いと生臭い匂いがする
引き返すべきだと、警察に連絡すべきだと分かっているのに足を止められない
この先へ進みたいと思ってしまうのだ
そしてとうとう路地の奥へとたどり着いてしまった
そこには、赤黒い塊と、引き裂かれた服が落ちていた
若干見える肌色と、骨のようなものが見え、それがなんだったのか理解してしまった
猛烈な吐き気が俺を襲い、我慢できなかった
スマイル「グッ…おえっ…」
???「ん?お、やった。人間がもう1人釣れた。この罠便利~♪ 」
「おっさんの肉って不味いんだよね。ほんとは女の子が良かったんだけど…若い肉は久しぶりだからいっか」
近くから声はするのに誰もいない
いや、俺が”見えていない”のか?
???「いただきまーす♪」
バチチッ
声と同時に俺の目の前で激しい音がした
???「は?何で触れられないの?」
何でか知らないけどチャンスだと思い走って逃げようとすると、見えない何かに服を掴まれた
スマイル「グッ…!」
???「逃げんなよ」
「…あ!このネックレスが結界になってるのか!」
ネックレス?これは兄がくれた大事なもの
肌身離さず着けていろと言われていた
それを、ブチッっと引きちぎられた
スマイル「…っ!!」
ネックレスを引きちぎられた瞬間
俺の今まで見ていた世界が変わった
壁にはさっきまで無かったはずの斧が刺さっており、青白い炎を出している
…あれがこいつが言っていた”罠”…?
そして、俺を食べようとしている奴の姿も見えるようになった
背中からは悪魔のような翼が生え、口の周りは赤く血で染まっていた
恐ろしい姿とは対称に、
瞳は透き通るような綺麗な青色だった
???「あれ?俺の事見えるの?」
スマイル「…ネックレス、返せよ」
???「やだよ。これ邪魔だもん」
「…君、綺麗な顔立ちしてるね。結構好みだし…」
「…それに、いい匂い…♪」
言ったと同時に俺の首筋を噛んできた
ガリリッ
スマイル「イッ!!!」
???「…っはは…。甘くて、美味しい…♡」
そいつは興奮したように不気味に笑った
???「君の事気に入ったよ。俺はきんとき!君の名前は?」
スマイル「…言うわけないだろ…ッ」
きんとき「…生意気だね。まぁいいよ、俺の家連れていくから」
???「させるわけねーだろ」
第三者の声が聞こえたと同時にきんときの心臓を背中側からそいつが短剣で突き刺した