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『ドアが閉まります。』
間に合って良かったと思いながら少し一息ついた。
LIMEに莉佳子からのメッセージ。
“おはよ!今日は起きれた?”
相変わらずお母さんみたいなLIMEして来て。
“当たり前じゃん!私を誰だ思って!”
明るく返した。
“そうでした!天下の美桜様!笑”
莉佳子がいると毎日楽しくて仕方ない。
病気の件、話すべきかな。
『次はー、桜通り駅ー。桜通り駅ー。』
『扉が開きます。ご注意ください。』
よし。と心に気合いを入れて電車を降りた。
東改札を降りた桜通り町の街で私はイケメンくんと出会った、というかすれ違った。
「いるかなぁ。」
少し心配になりながらも探しながら登校する。
うーん、いなさそうね。
ピコン♪LIMEの通知音だ。
“美桜ー!校門前で待ってるね!”
莉佳子だ。
“もちろ”
ドンッ!
「いてて、すみません!お怪我ありませんか!?」
「あ、いや、大丈夫です。」と低音の心地い声。
「良かったでs」!?!?
探してたイケメンは目の前で私にぶつかって、みぞおちを抑えている。
私はこのまま何事もなく遠くで見るだけだと思ったのに、こんなハプニングを起こすなんて。
「そっちこそ、大丈夫ですか、、えっとスマホが、」申し訳なさそうにこちらを見ている。
「え?」スマ、、ホ?下を見てみると画面がバキバキになった私のスマホが。
「あ、。」驚きと焦りで返す言葉が無くなってしまった。
「えっと。ここで立ってるのはなんですから少しカフェとかにでも。」
「は、い、。」思わず脳死で返事してしまった。
カランカラン
『何名様でしょうか?』
「2名でお願いします。」落ち着いた感じでリードするイケメンくん。
「何か頼みますか?」メニューを見せながら聞く。
「えっと、じゃあアイスココアで。」無難にドリンクを頼む。
「わかりました。」とだけ答える。
「すみませーん!」彼は店員さんを呼ぶ。
『ご注文お決まりになられましたか?』女の店員が来る。
「はい、えっと、アイスココアとサンドイッチAとアイスコーヒーお願いします。」
『かしこまりました。アイスココアとサンドイッチAとアイスコーヒーですね。』
「はい。お願いします。」とても丁寧で礼儀正しい。
「スマホの件なんですが、弁償します。」
イケメンくんは唐突に言った。
「え、私の不注意でこうなったんですし、そんな弁償だなんて!」私は慌てて答える。
「いえ、僕も前を見れてなかったので。」
なんて中身もいい人なんだ。
ね?という優しい顔で見てくる。
「では、お言葉に甘えて、ですが半分だけで大丈夫です。」
承諾してしまった。
「全額弁償で大丈夫ですよ?」
「いえ、私の不注意もあり、全額は申し訳ないです。」優しさに甘えすぎるのは。
「わかりました。では、この後行きましょう。」
「あ、いや、その学校がありまして、、」
学校、あ、遅刻確定じゃん。