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第5章 「もう1人にしないで」
第カイがいない日々は何百年何千年と長く感じた、
もう私の中でカイは絶対にいなければいけない
存在になっていた。
カイが帰ってきたのは1週間後の水曜日だった。
いつのもように音楽室に向かっていた。
今日こそカイに会えると願いながら、
扉を開けるとそこには、
窓際で風に揺れるカイがそこにいた。
前よりも透けたように見えた。ほんとにカイは
死んでしまったのではないかと怖くなった。
彼が振り向いたと同時に、私の目から涙が溢れだした。
彼が驚いた顔をしたことはわかった。
でも、私はそれどころではなく
床に崩れ落ちた。
自分でも驚くほどに涙が溢れ出した。
カイに言いたいことがたくさんあった、でも嗚咽が邪魔して、涙が邪魔してそれどころではない。
やっと言葉に出せた言葉は嗚咽が混じりきっとはっきり聞こえてなかっだろう。
「ユイ、」
久しぶりに聞いたカイの声はすごく優しくて余計に涙が溢れた。
「泣かないで、僕は君の涙を拭うこともできない、君を抱きしめてあげることもできないんだ。」
カイは困ったように、苦しく言った。
その言葉を聞いた瞬間少し落ち着いた。
「帰ってきてくれて、ありがとう」
カイは目を丸くして驚いた。
「どこにいたの?ずっと寂しかった。」
カイは切なく笑い私を安心させるように言った。
「少し、出かけてた」
カイの声はやっぱり落ち着く
「もう、私を1人にしないで」
カイは「1人にしてごめんね」と寂しそうに笑った。