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…やっぱり3人に話した方良かったのか?俺はそう考えながら取材記録の本に手をつける。 間にか夜の0時を過ぎていた。殺られないように起きていないと,..だが俺は眠気に負けた。
太鼓の音で俺は目が覚めた。奴が来る!!俺は咄嗟に攻撃を避けようとしたが、眠気のせいで俺は目が眩み、あの何かの攻撃を受けてしまったのだ。
うわああああ!!そんな叫び声が響き渡る。
..ゾー? …ラゾーさん?
俺を呼ぶ声が聞こえた。
______________
ここはどこだ…何かをお供えられるような場所がある。また太鼓の音が聞こえてきた。音が鳴り終わったかと思えばまた違う音が聞こえてくる。
ジリリリリリリリリリリリリリリ
黒電話の音が鳴り渡る。俺は死んだはず…なんでだ? とりあえず電話を取らなきゃ…
クロノア
「もしもし?」
トラゾー
「はいはいはい?」
クロノア
「あ、トラゾーいた!」
トラゾー
「あ、クロノアさん?」
______________
電話越しに喋った声はクロノアさんだった。
昨日もこの会話をしたはず…俺は…
ループしているのか?3人が話していた白昼夢のように…?いや、そんな訳が無いだろう。ただの夢だ。なら、あの何かに襲われたのも全部夢だろう。悪夢を見ただけだろう。
そう思い俺は原稿に励んだ。
______________
0時を過ぎた頃、またあの太鼓の音がした。
立ち上がろうとする足は震えて拒絶反応を起こしている。息が荒くなっていく。太鼓の音はどんどん近ずいて来る。
これは夢ではなかったのだ。そして何かが姿を現すと俺に鎌を振り下ろした。
うわあああ!!
完全にループしている…どうしようか…
3人は大丈夫なのだろうか?
何度かループを繰り返してる時、ふと気づいたんだ。遠くに誰かがいる。俺はその人に近ずいて見たんだ。少しその人と話しをしてみた。誰かとか、もし、このループから出れたら原稿のネタにでもなるだろう。まあ、出れるかは知らないが…。
その人は五十嵐さんというらしい。なんとも、俺の声に聞き覚えがある、との事。俺もこの人の声に聞き覚えがあったし、なんとも思わなかった。
太鼓の音が鳴る同時に黒電話の音がした。
多分、3人が死ぬ度、俺もループに入っているのだろう。俺にはできることなんてないし、…どうしたものか…あ、じゃあ、調べてたことや知っていることを会話に紛れて言うのはどうだろうか、そしてたらループに入っていることもバレずに言えるだろう。、
また、何度かループを繰り返したあと、俺は太鼓の音が鳴っても何も起こらなかった
あれ?なんでだ?もうそろそろ3日になってまた俺もループに入れる時間帯だと言うのに…。
俺はループに入れなくなっていた。
あぁ。歴史資料館にあったあの本の言葉、本当だったんだな。大いなる力には大いなる代償が伴う。俺は代償だったのか?
ここがあの世であれば、五十嵐さんも死んでいるのか。もしかして、五十嵐さんも大いなる代償としてここに居るのだろうか。3人が言っていた限りでは結構前の旅館…だった気がする、五十嵐さんに聞いてみよう。
トラゾー
「五十嵐さん、五十嵐さんはここに何十年もいますよね、ここからでれる方法などはないのでしょうか」
五十嵐
「私の知っている限りでは出れる方法は分かりません。が、あそこに何かを捧げれそうな所があるでしょう?私達も同じように大いなる代償を捧げれば出れる…と、思います。私の憶測なので、..違うかもしれませんが。」
トラゾー
「あそこに捧げる。ですか、…」
五十嵐
「えぇ。出来るかは分かりませんが…私の知っている事であればなんでもお聞きください、それかしかできることがないので」
トラゾー
「ありがとうございます。大いなる代償、探してみます」
五十嵐さん、よく何十年もひとりでこんな何も無いところで1人でいられるの凄いなあ。と、感心した。とりあえず、五十嵐さんが言う、「大いなる代償」を探してみよう。きっと見つかるはず..
______冷たい風が頬を撫でる。もうここに何日居ただろうか。…大いなる代償が見つからない。何も捧げるもがない。俺は気が狂いそうになった。こんなところから早く出たい。早く出てあの3人の声を聞きたい。早く、早く見つけなくては…俺は生き急いでいた。
五十嵐
「トラゾーさん。」
トラゾー
「い、五十嵐さん…」
五十嵐
「生き急がないでください。冷静になってください。冷静なればきっと見つかりますよ。」
トラゾー
「そうですよね..俺、焦って何にも周りが見えてなかった…」
五十嵐か
「えぇ。きっと、貴方の近くにありますよ」
この言葉がよく分からなかった。神社の後ろに書置きが置いてあった。前の人のだろうか。
「花が咲く時南の方角に進むめばきっと何かがあるだろう。」
花が咲く時?花なんてどこにも…あ、もしかして捧げる所の隣に置いてある花瓶の花か?確かに、いつも萎んでいたが、たまに咲いていた時があったな。
だが、何日経ってもその花は咲かなかった。
俺はもう3人と会えないのか?
神様…なんて気まぐれな人なんだ…。
そんな時、五十嵐さんが言ったんだ。
五十嵐
「花が咲いてますよ。」
花の方を見ると咲き誇っているではないか。
俺は急いで南の方向に走った。
南の方向に数分か走った頃、前はなかった所があった。
羅生門だ。
でも羅生門は空いていなかった。きっと、あそこに捧げればきっと!羅生門は開くはずだ!俺は希望の光が見えた気がした。俺は急いで捧げられそうなものを探した。
五十嵐
「何か、見つけられたでしょうか。」
トラゾー
「ええ!南の方向に進んだ所に羅生門があったんです!きっと捧げたらあそこが空いて私達はここから出れるでしょう!」
五十嵐
「左様でございますか。ですが、私がここから出れたところで、私はどうせ死んでおります。意味などないのです。もし、捧げられるものがあるなら、私のことは気にせず、お帰りください。お仲間たちもきっとあなたのことを待っておりますよ。」
トラゾー
「….あなたの為にもきっと、ここから出てみせます。」
だが、どこを探しても何も無い。
どうしたものか…そうだ、五十嵐さんが、あなたの近くにありますよって…どういうことだ?
わからない…頭をフル回転に回しすぎて頭が痛い….。
俺は胸ポケットが妙に膨らんでることに気づいた。手を入れるとそこには雪見…夢見まんじゅうが入っていた。これを捧げればきっと!!俺は急いで捧げた。
後ろから音がする扉の空いた音だろうか。
俺は急いで羅生門の方へ走った。
____________
もう何時間走ったのだろうか..,羅生門の方へ行こうともどこにもない…ここだったはずなのに…そもそもここはどこだ…?
俺は気が付いたら何も無い真っ暗闇の中にいた。またあの音が聞こえる。でも、あの太鼓の音では無い。笛のような琵琶のような…何となく、聞いたことがあるような無いような…そんな笛の音が耳に残る。
あの3人の叫び声が聞こえる…。
甲高い叫び声、耳に残るような五月蝿い叫び声。何度も繰り返し叫ぶ声。あぁ。耳に残る。
俺の手には血だらけの斧のような物が握られていた。あの3人が目の前にいた。俺を見て怖がっているように見えた。血だらけだった。
俺がやったのか…?そ、そんな訳…お、俺はずっとあの世にいたはずだ…俺がやったわけない…俺はずっと立ち止まって3人のことを見ていた。息が荒くなる…。3人は俺が立ち止まっていることをいいことに、逃げるように去っていく。琵琶の音が鳴りやむと、俺はまたあそこに戻っていた。五十嵐さんの姿が見える。
五十嵐
「だ、大丈夫でしたか?琵琶の音がなった瞬間、貴方様の姿が見えず、探していたらここにいたのですが…」
トラゾー
「い、五十嵐さ、ぉ、おれ」
過呼吸になって喋れなくなる俺に、五十嵐さんは優しく声をかけてくれた。
五十嵐
「ゆっくり息を吸ってください。大丈夫です、時間はまだ有り余ってるのですから。」
トラゾー
「…五十嵐さん..さ、3人のことを殺してたの…」
トラゾー
「お、俺だったのかも..しれない…です…」
五十嵐
「…そう、でしたか…。」
トラゾー
「…ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさい…」
謝ることしか出来ない俺に、五十嵐さんは頭を撫でてくれた。
五十嵐
「大丈夫、大丈夫ですよ.,.。神様は気まぐれなんです。貴方が鬼になろうと、人を殺そうと、全て神様が仕向けた事なんです。貴方は悪くないですよ。トラゾーさん。」
トラゾー
「い、五十嵐さん…」
五十嵐さんはなんていい人なんだ…なんで..なんで代償になってしまったんだろう…こんな優しい人が代償になってしまうなんて…涙が止まらなく泣いていた俺に、見向きもせず、また琵琶の音が鳴る。
あぁ。嫌だ。やめてくれ..嫌だ。あの3人を殺すなんて俺には無理だ…。そんなことを思っていると、背中に激痛が走った。
トラゾー?
「ヴッ!?ぁがッ」
クロノア
「やった!やったぞ!!」
しにがみ
「ナイスですクロノアさん!!」
ぺいんと
「な、なあ。この声…似てないか…」
しにがみ
「確かに..聞き覚えが…」
クロノア
「う、うん…」
トラゾー
「ク、クロノ、アさ…」
痛いのを必死にこらえて俺は名前を呼んだ。
クロノア
「と、トラゾー…?」
ぺいんと
「お前なんで!!」
しにがみ
「あ..き、消えた…」
__________
五十嵐
「大丈夫、ですか?またあそこに?」
トラゾー
「..,五十嵐さん、少し、1人させて貰えませんでしょうか。」
五十嵐
「左様でございますか。分かりました。
また、呼んでくださいね。」
あぁ。どうしよう。痛い。背中がとてつもなく痛い。助けて。そんなことも言えるわけが無い。この世界にいる時は痛みなんて感じなかったのに。なんで…。痛いよ。ぺいんと。クロノアさん。しにがみさん。助けて,..おねがい,..そんなことも言えない。辛いよ。早くここから出たいよ…。
もう嫌だよ。助けて。.,.なんで、もう、辛いよ…俺はただ、ただみんなと一緒に日常組やりたいだけなのに。何で神は…神はこんなことするんだよ…。
う…またあの琵琶の音が…
嫌だ…嫌だ…
クロノア
「あ、!まずい!!来る!!」
ぺいんと
「あれがもし、トラゾーなら話せるかも…」
しにがみ
「確かに、やってみる価値はありますね。」
痛い。痛いよ。話せる余裕もないよ…。
ぺいんと
「トラゾー!トラゾーか!?」
トラゾー
「…」
クロノア
「返事をしてくれよ!トラゾー!」
トラゾー
「…た」
しにがみ
「た?」
トラゾー
「たすけ…て」
俺はそう言うと琵琶の音とともにきえた。
ぺいんと
「あ…トラゾー…」
クロノア
「助けてって一体?」
しにがみ
「辛いよね..そりゃ、仲良い友達を殺してるんだから。」
ここはどこだ?五十嵐さんが居ない。
トラゾー
「五十嵐さん!!五十嵐さん!!どこですか!!」
ついに五十嵐さんも消えてしまった…
???
「神の助けが欲しいか」
トラゾー
「誰だ..?」
??
「私は、ユメクイ様の使いだ。」
トラゾー
「ユメクイ様の使い.,.?ユメクイ様に使いは居ないはず.,.」
???
「時間が無い。貴様は記憶が消えかかってる」
トラゾー
「記憶が…?」
確かに、あの3人の名前も思い出せなくなってきた…。
???
「早くここから出ねば貴様は記憶がなくなり一生この暗闇の世界を漂う事になるぞ。」
トラゾー
「そんな…一体どうすれば!!」
???
「私には分からない。ユメクイ様が全てやってくれるだろう。」
???
「ユメクイ様は気まぐれなんだ。私には分からないが、きっと助けてくれるだろう。その夢見まんじゅうがあるだろうそれを捧げるのだ。そして、貴様の願いを言えばきっと…」
そういいながら消えていった。
夢見まんじゅうなんてもうない…
五十嵐
「トラゾーさん。大丈夫でしたか?魘されてましたけど…」
トラゾー
「五十嵐さん!!五十嵐さんは夢見まんじゅうを持っていますか!?」
五十嵐
「…えぇ。持っておりますよ。」
トラゾー
「良かった…!!くれませんか!!」
五十嵐
「えぇ。いいですよ。これでここから貴方様が出れるなら。」
トラゾー
「ありがとうございます。」
俺は急いで五十嵐さんの夢見まんじゅうを捧げて、願いを言った。
トラゾー
「ユメクイ様。お願いします。俺と、五十嵐さんをここから出してください…お願いいたします…。」
ユメクイ
「…こコに客人ガ来ルのハ久々じャのウ。
いィだロウ。汝の願イを叶えテやろウ。」
トラゾー
「ありがとうございま…」
俺はここから出れた。見覚えのある景色。
トラゾー
「五十嵐さん!!出れました…ね…?」
五十嵐さんはいなかった。
トラゾー
「え..?五十嵐さんは…?」
クロノア
「トラゾー!!」
ぺいんと
「トラゾー!?!」
しにがみ
「うああ!!トラゾーさん!!!」
トラゾー
「あ..みんな…」
ぺいんと
「お前出れたのか!!」
しにがみ
「良かったあぁあぁ!!死んだかと思っちゃって…」
トラゾー
「死んだと同然だけどね…」
このことは言わないで置こう。みんな、悲しいんでしまうから
__________
はい!いかがでしょうか!いやぁ~この物語作るの結構苦労しましたよ!バカなげえったらありゃしない…モヤモヤした最後になってしまいましたが!まあ良しとしましょう。私は疲れたんです。これでいいねが来なかったら私は泣きます。
明晰夢楽しみですね~!!トラゾーさんが鬼とかだったら泣いちゃう..。次はなんの物語にしましょうか。