「……落ち着きました?」
「うん」
ザックは弱々しく頷いた。ロメが渡したハンカチをぎゅっと握りしめて、子供のように膝を抱えている。
「何か、さっきまでと別人なんですけど……」
「さっきまでは『砂田ザック』やもん。ナポリ出身のキザで女たらしのラテン系……ていうキャラやから」
「キャラ?」
「芸能界で生き残るためには、顔に加えて濃いキャラが要るねん」
「……凄まじいですね、芸能界」
「ほんまはナポリ出身ちゃうし。コッテコテの大阪育ちや。イタリア語なんて話せへんわ」
ザックは金髪をくしゃくしゃとかき混ぜ、ため息をついた。
「僕、めっさイケメンやん?」
「は!?」
「何、自分で言うてん****************
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