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君は君だから。 ▹▸ kyus
※女体化
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キヨと付き合っている中で、ずっと心の中に残る悩みがある。
それは、
『 俺が、女だったらいいのに 』
という悩み。一般的な恋人同士ではなく、男同士で付き合っているという点から、何かと不可能な事、不安なことが多いのだ。
「……はぁ、」
今日は特に何も予定がない。だからか、普段は考えないことまで考えてしまう。
だって、キヨは子供好きだし元々女性が好きなことは知っている。いつかは忘れたけど女性のカップの好みとか動画で言ってたし。女性のアイドルとか、俳優さんとかよく見てるの知ってるし。
それでも、俺は男だ。その事実だけはどうやったとしても変わりはしない。子供は作れないし、胸だってない。キヨの好みにはなれないのだ。それなのに、キヨは俺と付き合っている。付き合っているというか、付き合ってくれているの方があっているのだろうか。だからこそ、あの悩みに辿り着いてしまうのだ。
「…女だったら、なんて叶うわけねぇんだよな」
ただ、解決もできない悩みをループしていくだけなのだ。
辛い気持ちに蓋をしながら。
そのはずだったのに。
「んぁ、」
翌日、目が覚めたら生まれてきてからずっと一緒だったはずの下半身についているものの重さが感じれなくて。逆に上半身に重さが感じて。起き上がってみると胸部に膨らみがあって、声も聞き慣れた低い自身の声より少し高い声で、視界も少し低くなった気がした。一気に悪寒がして等身鏡の前に立つ。
そこには
「……は?」
女の俺がいた。
スマホを開こうと画面をつけるもいつものようにすぐ開いてくれなくて、なんでだと思ったら顔認証が通らなかったらしい。
なんで
「なんで、ホントに女になってんだよ!?」
日付を見てまた更に青ざめる。
「っ、う、嘘だろ…っ…」
「なんでよりによって今日、なんだよ…」
そう、今日は予定がある。と言っても家に行くだけ…なのだが。その相手の家がキヨなのだ。
いっ、いやいや待って、俺なんか怪しいもん飲んだ?熱?夢?夢なら早く覚めてくんない?それか急に女になっただけ?でもそれだったら現実的じゃなさすぎるって……いや、もう女になってる時点で現実的じゃないんだけどさ…
そうこうしているうちに時間が過ぎて後10~15分には家を出なければいけない時間になってしまった。別に遅刻くらいしてはいいと思うけれど、付き合ってもらってる以上それは良くないといつもは5分前には着いているようにしていた。
でも流石に今日は無理。まず行きたくねぇもん。確かに昨日までずっと女だったらいいなって悩んでたよ。だけどそれが現実になるなんて思わねぇじゃん。でも連絡したとて逆に心配して来られそうだし…明日に変更とか、?あいや…明日予定入ってるつってたな…
「…ほんっとうにどうしよう」
顔も一回り小さくなったのか、眼鏡は上手く付けられず落ちてしまうからコンタクトを付けることにし、ダボッと着れるようなパーカーで大体上半身は行ける…とて、下はどうしよう。下着なんてものは持ってるわけがないし、ズボンも正直床に着くくらいだ。
…長ズボンじゃ暑いくらいだし、もう半パンでもいいか…
「…すげー足むっちむち」
むっちむちとまでは行かないのかもしれないが、普段履くようなズボンが履きにくくなっていて嫌でもやっぱり女性の身体なんだと再確認してしまった。
「…ここまで来たらもう行かねぇとだよな、」
時刻を見ればもう15分など余裕に過ぎていて遅刻は確定している。渋々立ち上がり、重たい溜息をつきながら必要なもの全てを持ってキヨの家に向かった。
「…ってか、気付いてくれっかねぇ…」
そんな不安を抱きながら、見慣れた家の前に立ってインターホンを鳴らす。『はい』と、いつもの声が聞こえる。カメラに映る俺だけで分かってくれるだろうか。そう考え、声を出した。
何も、話すことを決めていないのに。
「あー、っと…」
少し高い声を出した後、少しの間が過ぎてからキヨの声が聞こえた。
「え、はっ…うっしー、?」
聞こえてきたのは困惑の声。だけど、第一声で俺だと気付いてくれたことは分かって安心した。
「と、取り敢えず家入れてくんない、?」
「わ、分かった」
ドアが開いてエレベーターまで足を運ぶ。俺だと認識してくれたことはいいけれど、女性になってしまった俺を拒否されるのだろうか。その不安だけは俺の背中にべったりと張り付くように消えてくれない。まるで地獄を歩いているみたいだ。エレベーターの中に入っていつもの階を押す。エレベーターの中は、妙に静かだった。1人だから、というのもあるのだろうがそれよりも何か分からない、違う意味で静かに感じた。エレベーターの鏡に映る俺は正真正銘の女性で、また現実味が増す。夢じゃない、と突きつけられるように。パーカーの袖を少し引っ張る。足は見慣れないくらい細くて、でも妙に柔らかそうで。自分の身体なのに、自分の身体じゃないみたいだった。
「……」
「うっしー」
「ぇあっ、き、よ…」
エレベーターの扉が開く。 目の前には、腕を組んだまま落ち着かなさそうに立つキヨがいた。キヨは俺を待っていた様で、想定外のことに驚きが隠せない。
「本当に、うっしーであってるんだよね」
自分からは何も言えなくて、気まずい空気が流れていた中、先に口を開いたのはキヨだった。その言葉に胸が締め付けられる。もう完全に認識してくれていると思っていた俺が馬鹿みたいだ。声だけで分かってくれたわけがないのに。それでも、改めて聞かれるとなると少し怖くなってしまう。
「……うん」
「昨日は?昨日は普通だったの?」
「普通…普通だった、はず」
「はずってなんだよ、」
ツッコミのような言い方だというのにどこか冷たい。声も笑っていない刺すような声。その声で、俺は段々前が向けなくなる。
そりゃそうだ。急に恋人が女性になってんだもん。俺じゃないナニカとでも思われてんのかな。
……それはそれで、いいのかもしんないな、
キヨに腕を引っ張られ、部屋まで連れていかれる。引っ張られる力がいつもより強く感じて、痛いと感じてしまう。それでも、抵抗するほど俺が悪くないわけじゃないと何も言わないまま引っ張られて部屋の前に着く。キヨが鍵を開ける音がやけに大きく聞こえた。ガチャ、と音を立て鍵を回す。そのまま部屋の中に入れられそうになって、その瞬間急に怖くなった。
もし、『このまま女の方がいい』とか『女のうっしーになんか興味無い』とか。そんなこと、言われたら…俺はいつも通りのままでいられる?
「……うっしー?」
名前を呼ばれて、肩が跳ねる。
「入んねぇの?」
振り返ったキヨと目が合う。その顔は、未だ困惑している顔なのにしっかりと心配している様な顔だった。それが、とてつもなく辛かった。
「っ……」
喉が詰まる。帰りたい。
でも、帰りたくない。
「……入るよ、入る」
小さくそう言って、キヨの家に入った。
「適当に座ってて。飲み物持っていくから」
「ぁ、ぇ…う、うん」
普段通りの態度に俺が対応できず、変な返答をしてしまって恥ずかしくなる。言われた通り、いつも座る場所に座るけれど視界が低くなっていてどうにも落ち着かない。
「はい、いつもので良かった?」
「ぁ、うん……ありがと、」
いつもの、と言って渡されたのはコーヒーだった。キヨは飲むことがないけれど俺が飲むということでわざわざ買って置いといていてくれているのだ。
そう思うと、やっぱり色々申し訳ないな…
「…ねぇ、なんでその体になったのかとか…わかるの?」
「ぇ、いや…そう言われると、わかんない…かな」
「心当たりはあるってこと?」
実況の際もよく思うが、なんでこんなにもこいつは鋭いんだろう。救われている部分もあれば、正直嫌な部分もある。嫌な部分というと、今のような状況を作ってしまうところだ。
「……うん」
「…教えてくれる?」
「……何も、言わないなら」
きっと、本心を言えばキヨは何か言ってくるだろう。それが分かっているから、壁を作ってしまう。
「…それは…内容によると思うけど、それでもいい?」
「……なるべく、でお願い」
「わかった」
こうやって、素直に言ってくれるところも、飲み込んでくれるところも。優しくて、それがまた辛くて。
「…ごめん」
「ぇ、?」
「……俺、俺さ…男のまんまじゃ、隣にいる意味とかないって思ったり、男だから何も出来ないじゃん…?子供だって作れないし、将来とか考えた時に…なんか、俺がいることでキヨの人生の選択肢奪ってる気がして…なんかもう、俺が女の子になればって…思ったんだよ……それが、多分…この体になった理由…だと思う、」
「……そっか」
キヨが視線を落とした。 何かを考えるように、少しだけ黙る。だけど、俺がお願いした通りにしてくれているのか、キヨはただただ俺の言葉を飲み込んでくれたことだけはわかった。
「……なのに、さ…結局女の子になったらなったで凄い…パニックになったし、キヨにも…迷惑かけて、」
「迷惑なんてかけてない」
「っ…」
「迷惑だなんて思ってない。寧ろ、そこまで悩ませてごめん」
「っ、キヨは悪くない、から…」
キヨの一言一言に詰まりながら、言葉を返す。勝手に悩んで、勝手に動いてるのは俺だから、とキヨの言葉を否定するように言葉を重ねることしか出来なかった。
「…先に、言っとくけどさ」
「……うん」
『女の子のうっしーには興味無い』とか…言われるんだろうな。
そう、
「俺、どんなうっしーでも大好きだから」
「ぇ」
思っていた。勝手に、キヨの気持ちを決めつけていた。
「俺さ、うっしーが男だから付き合った覚えも、女だったら付き合う覚えもないよ」
「…でも、」
「でも、キヨは女の人の方が好きじゃん、」
「……は?」
急な低く、冷たい声が横から聞こえて背筋が凍る。
「俺いつそんなこと言った?言った記憶ねぇんだけど」
「…実況とか、よく言うじゃんか…」
「それは盛り上げるためであって……いや、それはいい。勿論女の人だって好きだよ。好きだけど、」
「それとうっしーは俺の中で違うの」
「うっしーが男だったから好き。とか女の子だったらもっと好きとかそんなん思ったことないし。」
「チンピラなくせに可愛いものが好きなとことか、声低いくせに身長まで低くて根に持ってるとことか、変なとこに気遣うとことか。そういうの全部ひっくるめてうっしーが好きなの。うっしーっていう人が好きなの。1人しかいないうっしーが好きなの」
「 うっしーはうっしーだから 」
その言葉に、嬉しくなる反面、申し訳なさも持ってしまう自分が嫌だ。
「っでも、」
「信じろよ」
「……でも、キヨは子供好きじゃん、」
「好きだよ。でも、それ理由にうっしー手放すくらいなら、俺そもそも付き合ってねぇよ」
「なんで、」
「……なんで、そんなこと簡単に言うの、っ?」
言ってしまった。直ぐに気付いたとしても、もう手遅れだった。キヨの顔を見ると、冷たくも、優しくもないただただ悲しそうな顔だった。
「……なんで、って…そんなのうっしーが好きだからだよ。大切な人だからだよ。うっしーが1番大切な人なの…それが、もう伝わってると思ってた」
「っ……」
「……ごめ、」
ぽつ、と小雨が降るような零れた声は掠れていた。 謝りたいわけじゃない。 でも、何を言えばいいのか分からなかった。キヨはそんな俺を見て、小さく息を吐く。
「……なんでうっしーって、そうやって一人で抱え込むかな」
「……だって、」
「だってじゃねぇの」
少し強めの声。 けど怒鳴ってるわけじゃない。苦しそうな声だった。
「俺、そんな頼りない?」
「っ、そんなこと、」
「じゃあなんで勝手に“ 俺はこう思ってる ”って決めんの」
言葉が痛く胸に刺さる。図星だった。 全部、俺が勝手に決めつけて、勝手に苦しくなっていただけだ。
「……だって、怖かった…んだよ」
気付けば、口から零れていた。
「いつか、キヨが後悔すんじゃないかって」
「俺と付き合わなきゃ良かった、って思うんじゃないかって」
「もっと、普通の恋愛したかったとか、子供欲しかったとか……そういうの、後から思うんじゃないかって」
喋れば喋るほど、喉が痛い。鼓動がうるさくなって頭が痛い。
「だから、俺が女ならって……そうしたら少しは、キヨの隣にいても許される気がして……」
最後の方はほとんど聞こえないくらい小さかった。静かになる部屋。 エアコンの音だけが妙に耳につく。その沈黙が怖くて俯いていると、不意に額を軽くつままれた。
「いっ、」
「ばーか」
顔を上げると、キヨの顔がすぐ近くにあった。
「許されるってなに。俺、誰かに許可取ってうっしー好きになった覚えもねぇんだけど」
呆れたみたいに笑うくせに、目だけは優しい。
「普通とか知らねぇ。俺は、俺の普通はうっしーといることなの。それが普通になっちゃったの」
「朝起きて連絡来るのも、ゲーム誘われんのも、くだらないことで拗ねられんのも、一緒に出かけてなんかあげたらすげー笑顔で喜んでくれるのも。もう全部、俺の生活にいる前提なの」
そう言って、キヨは俺の手を掴く。女になったせいか少し小さくなったその手を、逃がさないみたいに手全体を覆われた。その手は、変わらない温度だった。 女になったはずなのに、触れ方だけは何も変わらなくて。
「だからさ、“ 男だから ”とか“ 女だから ”とかで勝手に自分の価値決めないで」
「俺が好きなのは、うっしーだから」
「……っ、」
涙が滲む。泣くつもりなんてなかったのに。
「な、泣くなよ……」
「だ、ってぇ……」
ぐしゃぐしゃになった声で返せば、キヨが困ったみたいに笑う。
「いや俺まで泣きそうになるじゃんそれ」 「責任取れよ、もぉ…」
そう言いながら、そっと俺の頭を撫でた。
その手が、いつもと同じで。変わってしまった身体ごと、“俺”として触れてくれている気がして。
「……キヨ」
「ん?」
「俺、戻れるかな……」
不安げに聞けば、キヨは少し考えてから肩を竦めた。
「まぁ戻れるんじゃね?」
「軽くない?結構大事だけど」
「いやだって、戻れなくても俺別に好きだし」
「ほらまたそういうこと簡単に言う」
「簡単じゃねぇよ。めちゃくちゃ本気で言ってる」
即答だった。その迷いのなさが、また胸を締め付ける。
「……でも、出来れば戻ってほしいかな」
「ぇ」
キヨはふっと笑う。
「うっしーさ、多分今めちゃくちゃ無理してるじゃん?慣れない身体でずっと不安そうだし、それ見てる方が俺は嫌」
「……っ」
「でも俺は、うっしーが一番うっしーらしく笑えてんなら、それでいいよ」
その瞬間。 胸の奥でずっと絡まっていたものが、少しだけ緩んでほどけた気がした。
「……俺も、戻りたい」
「 キヨを好きになった身体に戻りたい 」
その一言を伝えると、キヨは大きく体を反応させた後思いっきり抱きしめられた。
「ぇっ、?」
「……ありがと、」
「な、何が…」
「俺を好きになってくれて」
「っ…!」
抱きしめられながらそう言われて、胸が溢れる。一方的な愛だと思っていたのに、本当はしっかりした2人のものだと分かって、涙が溢れだして止まらない。
「うぅ、゛っ…」
「ん……ありがとね。うっしー」
今までこんなにもキヨに甘えたことがあっただろうか。それくらいの間、1人で考えてしまっていたのだろうか。そんなことを考えたらもっと申し訳なくなって辛くなる。
「そんなに泣くぅ?」
「だ、って……」
「鼻声すご。レトさんかよ」
「うるせぇ……」
そんなふざけたことを言うくせに、キヨはずっと俺の頭を撫でてくれる。その撫でる手は優しくて、暖かくて、心地が良かった。
「今まで1人で考えこんでたんでしょ」
「…ばか」
「あ!今この人バカって言いました〜」
「ふざけてんじゃねぇよ…」
いつも通りのキヨで、どこか安心した俺がいた。ずっと、拒否されると思っていたから。
「……てかさ、色々大丈夫なの?」
「…なにが、」
「頭痛いとか…気持ち悪いとか。そういうのは無い?」
「全くないよ。困ってることなら服とか…まぁ全体ではあるけど、」
「服?って…まぁそりゃでかいのか、」
「ズボン落ちる」
「それ早く言って」
今起きていることを伝えると食い気味に言われ、キヨは立ち上がったと思えばどこかに消えた。すぐ戻って渡されたものはベルト。
「一旦これ使っといて…」
「え、今は別に半パン履いてるし大丈夫…」
「それも早く言って」
キヨに無駄な体力を使わせて申し訳ないがそれよりも必死に動いていてくれているキヨを見ておかしいんじゃないかと笑ってしまう。
「なんで笑ってんの」
「だって全部おかしいんだもん」
「おかしいってな…心配してんのよ?」
「それは…嬉しいけど、」
「てか、その格好で外出たの?馬鹿じゃない?」
「な、っ…ひでぇな…そんな、女モンの服持ってるわけねぇだろ」
「いや、まぁ…そうだと思うけど…下着もしてないでしょ?下は履いてるとしても」
「まぁ、流石に…でも上はねぇからしてない」
「そうだよな」
「なんでそんな断言できんの?」
「乳首浮いてる」
「は!?!?」
突然のセクハラ発言に驚きながら思いっきり胸をすぐ隠してしまう。
「取り敢えず姿戻るまで家から出ないで」
「…なんで」
「だって変なの寄ってきそうじゃんか」
キヨは少し冗談っぽく言ったあと、少し俯きながら言った。
「やっと、“ 俺の隣いていいのかな ”とか考えてた理由聞けたのに、今更離したくない」
不器用な本音が聞こえて、胸がきゅうっと締め付けられる。
「あと普通に可愛すぎるからね」
「え、えぇ、?」
こんなにもキヨの独占欲に触れたのは初めてな気がする。勿論、相手の気持ちを大切にしようと思ってるから全部受け止める気ではあったけれど、キヨもキヨで考慮していてくれたのだろう。だけど、俺の本心を知ったから、知ってくれたから晒け出してくれたのだろう。それがなんだか嬉しく思えて口角が上がる。
「すっげぇ笑顔」
「うるせ」
「そんな笑う?」
「……だって、」
「?」
「 俺の事、ちゃんと好きなんだなって 」
ぽつりと零れた言葉に、目を点にしながらキヨが一瞬固まる。
「……え、今更?」
「うるせ」
泣きすぎたせいで少し鼻声になったまま返せば、キヨはふっと笑った。
「今更すぎてビビるんだけど」
「だって、お前分かりにくいんだもん…」
「はぁ!?めちゃくちゃ分かりやすく好きじゃん俺」
そう言って、キヨは俺の頬を軽くつつく。
「てか、うっしーが勝手に考え込みすぎなの」
「……ごめん」
「謝んなって」
即答だった。
「今後そういうの考えそうになったら、ちゃんと言って」
「……言えたら苦労しねぇよ」
「じゃあ無理やり聞き出す」
なんだそれ、と小さく笑えば、キヨもつられたように笑う。 その笑い方が、いつも通りで。何も変わっていない気がして、胸の奥がじんわり熱くなる。
「……なぁ、キヨ」
「ん?」
「もし、戻んなかったらさ」
言いながら、自分でも少し怖くなる。 けれどキヨは、少し考える素振りをしたあと、当たり前みたいに言った。
「服買い行く」
「……は?」
「サイズ分かんないから一緒に選ぼ」
「いやそういう話じゃなくて」
「髪型とかも考える?うっしーやっぱ短髪似合うと思うけどロングも捨て難いな…」
「聞けよ!」
思わず声を上げれば、キヨが吹き出した。
「分かってるって」
笑ったあと、キヨは少しだけ真面目な顔になる。
「 戻っても、戻らなくても、うっしーはうっしーじゃん 」
そっと、指先が絡められる。
「だから俺は、隣にいてほしい。勿論これからもずっとね」
「……っ」
また泣きそうになった俺を見て、キヨが「あ、やば」と眉を寄せた。
「もう今日泣くの禁止!目腫れちゃう」
「お前のせい」
「じゃあ責任取って甘やかします!!!」
そう言って立ち上がったキヨは、冷蔵庫の方を見ながら振り返る。
「飯食う?そうならなんか作るけど」
「……食う」
「よし。あとその格好危ないから俺の服貸すわ」
「でかすぎんだろ」
「可愛いからいいの。とにかく俺の服着てて欲しいの!」
「またそれ…ただお前がして欲しいだけだろ」
呆れながら言えば、キヨは少しだけ照れたみたいに目を逸らす。
「……好きなんだから仕方ねぇじゃん」
その言葉に、可愛いだなんて思ったことは、俺だけの秘密。
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雑談で呟いてた案を書きました。女体化苦手だけど上手くいった。女体化が中心じゃないお話だから結構好きかもしれない🤔
テスト勉強の現実逃避で8000文字書いた馬鹿です✋
フォ/ーマン/セルの周年日6/1で6/6🥷さんの誕生日…最悪🥷はボツになったヤツあげようかなと思ってます…👉👈
急に問題です
「 梓瀬の名前の由来当ててください。 」
だいぶ簡単ですよ。ただ暇(?)で皆と話したいだけなんでお付き合い下さい…
Sara
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コメント
8件
えぇえやばいめっちゃかんどぅしちゃった😖💖🫶 女体化あんまり好きじゃなかったけどしぜちゃんの描くストーリー最高ありがとぅ😘💕
あぁ…好きすぎる…、ほんっと大好き!!!もうね…天才ですか、?? テストか!?勉強頑張ってね!!!!でも頑張りすぎないでね!?体壊しちゃうといけないから!!!!