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コメント
4件
クロノアさぁぁぁぁぁぁん!!! よがっだよぉ!!!(泣) こういうの見ると自分も書きたくなるわぁ、でも暗い系書けねぇw
クロノアさんが 生きててよかったよ~(´Д⊂グスン 最高すぎるお話だった。 これからも頑張ってください!
──あの夜、俺は両親に
強引に家へ連れ戻された。
「もう二度と勝手なことは許さないから」
「迷惑ばかりかけて…」
父と母の言葉が重く胸にのしかかる。
自室のベッドで膝を抱え、
俺は自分の心の行き場を必死で探していた。
だが、何度も部屋の中で悶々とするうちに、
ふと思い出すのは、笑顔で俺を見る
しにがみ、トラゾー、ぺいんとの顔だった。
kr「本当に、このまま終わっていいのか……?」
その答えを見つける勇気は
なかなか湧かなかった。
それでも、
ふとした隙間に差し込む朝の光や、
遠くから聞こえる母の泣き声が、
どうしても心に小さな温もりを残す。
そして、ある早朝。
クロノアは部屋の窓を少しだけ開けてみた。
新鮮な風がカーテンを揺らす。
その風に後押しされるように、
ゆっくり立ち上がる。
ドアの前で、意を決してノックをする。
「話がしたい」と震える声で言うと、
母も父も目を見開いた。
kr「ごめんなさい…でも、俺、全部苦しかったんだ」
絞り出すような声で、
俺は涙をこらえて言葉を続ける。
kr「ちゃんと、本当の気持ち…わからなくなって。
でも、本当は家族にも友達にも、嫌われたくなくて……ただ、苦しかった」
しばらく重苦しい沈黙。
けれど、母はゆっくり
俺の手を握った。
「言ってくれて、ありがとう」と涙ぐむ。
父はうつむいて背を向けたが、
「お前も辛かったな」
とだけポツリと呟いた。
その日から、家族の中で何かが
少しずつ変わった。
一緒に食事をしたり、
黙ってテレビを見たり。
話すことがなくても、
並んでいるだけで前とは違う
穏やかさがそこにあった。
そして数日後。
俺は学校に行く勇気を出し、
昼休みにグラウンドの一角で
友達三人と再会した。
pn「お前、大丈夫かよ!」
ぺいんとたちの声は、叱るようで優しい。
kr「うん…色々あったけど、でも俺、ちゃんと話したんだ、家族と」
少しうつむきながらも、
俺は笑うことができた。
kr「俺さ、もう隠すのはやめようと思う。みんなに助けてほしい時は、ちゃんと言う。迷惑かもしれないけど」
tr「バカ! 全然迷惑じゃないって」
トラゾーとぺいんとが顔を見合わせ、
うれしそうに肩をポンと叩いた。
sn「なーんだ、ちゃんとクロノアさんが言えるまで見守っててよかったですよ」
四人はいつしか、心から笑い合っていた。
その日から俺は、
少しずつ本音を周りに伝える努力を始めた。
不安や弱さが消えるわけじゃないけれど、
「自分をさらけ出せる」
ことの安心感を初めて知る。
家族も、友達も、それぞれの不器用な
優しさでそっと
寄り添ってくれるようになった。
辛い時は、みんなで黙って
コンビニに行ったり、
くだらないLINEで励まし合ったり。
時には泣く夜もあったけど、
朝は必ずやってきた。
kr「今日は、ちょっといい日かもな」
そんな呟きが、俺の日常に増えていった。
やがて春が来て、
クロノアは新しいノートの最初のページに、
“また生きてみてもいいかな”
と4色ボールペンの青でそっと書いた。
それは、
ほんの小さな、
でも
とても大きな一歩だった。
本当の最終話。
HAPPYEND
「 くだらない日常 」