脱線

 人は人生における線路を創る

道を決めて

底に石を敷きつめて

そこに意志を敷き詰めて

身を削ってまで線路を引いて

他人に妨害されて

でも諦めず修復して

生は線路の修復に身を削り

行き着く先には深い谷にしかないのに

人は時々脱線をする

 

自分自身が作った線路を走っているにも関わらず、他人に呼ばれれば脱線をしてまで其方を走る

自分自身の線路を走りたくても走れない

走ろうとすれば妨害をされ、道を無理やり変えさせられる

自分から線路を壊す者まで最近は増えてきた

他人に変えさせられた線路を走るのは想像以上に息苦しいのだろう

考えてみて欲しい

普段ほんの僅かな時間でも遅延をすれば謝罪のアナウンスが流れるこの世界で

脱線をして他の路線に行く電車を

想像してみて欲しい

それを当たり前と思っている世界を

受け入れ

では無く

アキラメ

をする世界を

可笑しいだろう？実際想像も付かない人が大半だと思う

それがこの世界

平和な世界線に見える

だがこの無秩序で荒れ狂った世界は人々の心の中で日常茶飯事に行われている

脱線しているにも関わらず笑い続ける

中の乗客まで巻き込んでいるとは露知らず

そう         昔の私みたいに