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太中  ー恋焦がれるー

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太中  ー恋焦がれるー

2 - 第2話  出逢い

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2024年02月16日

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「ねぇ、起きて!」

「あ”…?」

身体が鉛のように重たい。其れに、思う様に動かない…?

「手前、誰だ、、?」

「僕?僕は太宰治。」

「だざい、、?」

「そう、太宰。」


此処は太宰の自室のベットの上だろう。

雨に濡れてびしょびしょだった服が、何時のまにか少しサイズの大きいTシャツになっている。真逆、この太宰とかいう奴のか。


「君、名前は?」

太宰が腰を曲げて俺の顔を覗き込む。

「中原中也。」

「中也か。成程。あの未成年で構成された【羊】の、b,,」

何故だろう。俺は太宰の首元を締め上げていた。

「其れ以上云うな。」

それだけ云うのが精一杯だった。

「…済まないね。」

太宰は怒ることも無く唯謝った。平然と。

「では,話を変えよう。君は先程迄、血塗れの状態でマフィアの基地前に放置されていたのだけど、如何云う事だい?」

「其れは…、俺の仲間が1人攫われた。そんで、其の攫った奴らのトップと戦って…」

「負けた、と?」

「あゝそうだよ、文句あンのか。」

「いや、君があんな豚組織に負けるのは、何処か不自然だと思ってね。」

太宰がにっこりと笑う。

糞、御見通しと云うワケか。

「人質を取られた。」

「矢張りか。内容は、?」

「アイツらを俺が攻撃した回数分、仲間の爪を剥ぐ。其の代わり、俺が攻撃された回数だけの人数の仲間を開放する、」

「其れで如何したの?」

「人質は合計3人、3回分貰ってやった。」

「でも…アイツらは人質を開放しなかった。

其れどころか俺の仲間を…

殺したんだ。




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