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「ねぇ、起きて!」
「あ”…?」
身体が鉛のように重たい。其れに、思う様に動かない…?
「手前、誰だ、、?」
「僕?僕は太宰治。」
「だざい、、?」
「そう、太宰。」
此処は太宰の自室のベットの上だろう。
雨に濡れてびしょびしょだった服が、何時のまにか少しサイズの大きいTシャツになっている。真逆、この太宰とかいう奴のか。
「君、名前は?」
太宰が腰を曲げて俺の顔を覗き込む。
「中原中也。」
「中也か。成程。あの未成年で構成された【羊】の、b,,」
何故だろう。俺は太宰の首元を締め上げていた。
「其れ以上云うな。」
それだけ云うのが精一杯だった。
「…済まないね。」
太宰は怒ることも無く唯謝った。平然と。
「では,話を変えよう。君は先程迄、血塗れの状態でマフィアの基地前に放置されていたのだけど、如何云う事だい?」
「其れは…、俺の仲間が1人攫われた。そんで、其の攫った奴らのトップと戦って…」
「負けた、と?」
「あゝそうだよ、文句あンのか。」
「いや、君があんな豚組織に負けるのは、何処か不自然だと思ってね。」
太宰がにっこりと笑う。
糞、御見通しと云うワケか。
「人質を取られた。」
「矢張りか。内容は、?」
「アイツらを俺が攻撃した回数分、仲間の爪を剥ぐ。其の代わり、俺が攻撃された回数だけの人数の仲間を開放する、」
「其れで如何したの?」
「人質は合計3人、3回分貰ってやった。」
「でも…アイツらは人質を開放しなかった。
其れどころか俺の仲間を…