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目覚ましが鳴る。
雀の鳴き声と仕事に急ぐ大人達の足音が聞こえる。
カーテンからは青い青い空が見える。
ごく平凡なる、朝が今日もやってきた。
ある人は虐められ、ある人はドラマを生み出すだろう。
だが、そんなの俺には関係の無い事だ。
平凡な高校生。少し変わった所があると言えば、女性向け恋愛ゲームにハマっている所だろうか。
それ以外になにかあるかと言われても、無いとしか言いようのない。
俺はどこにでも居る普通の高校生なのだから。
「静君、おはよう」
「おはようございます。」
そういえば、俺の名前は女らしいそうだ。
愛想を振りまいて生きてきた為にそれを知った。
否、愛想なんてふりむかなくても知っているのかもしれない。
とは言え、この名前が嫌いだと思ったことはない、親が決めてくれた名を貶そうなんて思いもしない。
流石にキラキラネームだったら、貶していたかもしれないけど。
もし、生まれ変われるのなら性別に似合った名が欲しいとは思う。
まぁ、そんなことそうそう無いだろうがな。
「君!危ない!!!」
「はッ·····?」
なんで、こんなベタな事しなきゃしないんだ。
トラックに引かれて死にました。なんて、恥ずかし過ぎるだろ。笑えねぇ·····
今日、コラボカフェにも行こうと思ってたのに·····最悪だ。
「いらっしゃい。」
誰だ?神·····?否、神だとしたらあんな堂々と神と書いた紙をはるか·····?
「神様で間違えないよ。君には少し悲しい結末を歩んでもらったからさ、ある世界に飛ばしてあげる」
悲しい結末ね·····さほど 悲しくは無いような気はするが、気にしないでおこう。
所謂、ラノベと同じようなことだろう。
「君さ、心読まれてることになんの疑問も抱かないの?」
心読まれているとしても、俺の頭の中なんて面白いものなんて無いだろうし、大丈夫だろう。
それに、ラノベだと心を読む描写があったしな。
「ラノベ·····?はよく分かんないけど、とりあえず、俺達もサポートするから!」
俺達?他に誰かいるのだろうか、否、見当たらないな。ここにはいないのだろうか。
「ここにおるやろが、めぇ悪いんか」
「·····ホビット?」
「ちゃう!!!」
ホビットで無いのならば何なのだろうか。
天·····天使かなにかか?それにしても安直だな。
「俺はロボロや、天の声やっとる。」
天の声·····天使ではないのか、まぁこんな腹黒そうな天使はいらないか。
「腹黒そうってお前·····」
まぁ、そんなことはどうでもいいのだ。
俺は早く非日常を味わいたい。
「十分非日常だと思うんだけど!?まぁ、いいよ。行こうか。___の世界に」
は?今なんて·····
ここは·····嗚呼·····悪役の子の部屋か
鉄格子が窓代わりって·····寒いだろ·····
ドアは空いてるけど、如何にも出るなって雰囲気があるな。
·····うお、すご。めちゃめちゃ髪さらさら。
お風呂も中々入れないだろうに·····これは凄いな·····。
そういえば、特性魔法の概念がこの世界にはあるが、俺の魔法はなんだったんっけか。
·····嗚呼、想像か。
ならば、あの技もかめかめはーも出来ると言うわけか。 楽しみだ。
そういえば····。
悪役には弟がいたが·····誰だったか·····。
「お、おねーちゃ、?」
どうもこんにちは。作者の烏です。
書き直しになり、申し訳ございません。
ノベル好きなんですよ。
あ、チャットノベル版も作りますよ!!
皆様が楽しんで見てもらえると嬉しいです。