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海翔🖤🧡
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雪(最近サボり気味)
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第3話 どうせまた
「じゃあね!」
放課後。
黄は保健室のみんなに手を振って帰っていった。
扉が閉まる。
保健室には赤、青、桃、橙、そして紫先生が残っていた。
「黄くん、少し笑うようになったね。」
紫先生が言う。
「そうですね。」
青が頷く。
「よかったよね。」
桃も小さく笑った。
だが。
「……。」
赤だけは何も言わなかった。
窓の外を見つめたまま。
「赤くん?」
紫先生が声をかける。
「別に。」
短い返事。
いつものことだった。
翌日。
赤はいつものように保健室へ向かっていた。
廊下を歩いていると、前方から楽しそうな笑い声が聞こえる。
同じクラスの生徒たちだった。
赤は思わず足を止める。
胸の奥が少し痛む。
――昔は自分もあの中にいた。
一緒に笑っていた。
一緒に遊んでいた。
信じていた。
でも。
『赤ってさ。』
『あいつのこと信じてるの?』
『言ってたよ。赤のこと面倒くさいって。』
『え、マジ?』
『ほんとほんと。』
耳に残る言葉。
今でも忘れられない。
親友だと思っていた相手に陰で悪口を言われていたことを知った日。
あの日からだった。
人を信じるのが怖くなったのは。
ガラッ。
保健室へ入る。
「おはよう。」
青が声をかける。
「おはよ。」
赤は席へ向かう。
すると。
「赤くん!」
黄だった。
赤は少し驚く。
「なに。」
「これ。」
黄が差し出したのは小さなお菓子だった。
「昨日ありがとうございました。」
「……は?」
「え?」
「なんで。」
「なんでって……。」
黄は困った顔をする。
赤は受け取ろうとしない。
黄はさらに困る。
保健室の空気が少し気まずくなった。
すると。
「お礼じゃない?」
橙が言う。
「そうそう。」
桃も頷く。
赤はお菓子を見る。
それから黄を見る。
黄は不安そうだった。
断られると思っている顔。
その顔を見た瞬間。
少しだけ昔の自分と重なった。
「……ありがと。」
赤は小さく言って受け取った。
黄の顔がぱっと明るくなる。
「うん!」
その笑顔を見て、赤は思わず目を逸らした。
昼休み。
赤は一人で校舎裏へ出た。
風が吹く。
静かだった。
一人の方が楽。
そう思っていた。
誰とも関わらなければ傷つかない。
誰にも期待しなければ裏切られない。
そのはずなのに。
「赤くん。」
後ろから声がした。
振り返る。
青だった。
「なに。」
「隣、座っていい?」
「勝手にすれば。」
青は少し笑う。
そして隣に座った。
しばらく沈黙が続く。
やがて青が言った。
「赤くんってさ。」
「ん。」
「本当は優しいよね。」
赤の眉がぴくりと動いた。
「は?」
「黄にちゃんとお礼受け取ってたし。」
「別に。」
「あと、桃がしんどそうな時、水持ってきてた。」
「見てたのかよ。」
「うん。」
赤はため息をつく。
面倒くさい。
そう思うのに。
なぜか青の隣は嫌じゃなかった。
「……。」
青も何も言わない。
ただ隣にいる。
無理に聞き出そうとしない。
その距離感が少しだけ心地よかった。
「どうせまた裏切られるし。」
気付けば口から出ていた。
青が赤を見る。
「え?」
「だから、人と仲良くなんかならない。」
青は少し考えた。
そして静かに言った。
「それでも。」
「?」
「また信じてみてもいいんじゃないかな。」
赤は何も答えなかった。
答えられなかった。
だけど。
少しだけ。
本当に少しだけ。
その言葉が心に残った。
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コメント
1件
ああ、第4話読み終えたよ。赤の「どうせまた裏切られる」って言葉、すごく刺さったな。過去に親友だと思ってた人に陰で悪口言われた経験が、今の距離感を作ってるんだね。でも黄くんの小さなお菓子とか、青くんの無理に聞き出さない距離感が、じわじわと心を溶かしてる感じがして…「また信じてみてもいいんじゃないかな」って青くんの台詞、めちゃくちゃ温かかった。次も楽しみにしてるよ!