TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ヒモ男拾いました

一覧ページ

「ヒモ男拾いました」のメインビジュアル

ヒモ男拾いました

6 - 買い物

♥

226

2022年06月09日

シェアするシェアする
報告する

「樹〜!」


今日は珍しく午前で上がれた。帰り道の途中で樹を見つけて声をかける。


「どうだった?仕事決まった?」


あの夜のことがあってから真面目に働く気にやっとなったらしい。

私は心に決めた、こいつを更生させる。


「まあ。明後日面接行く」


そうだ、面接行ってからじゃないと。それから、


「…あ、時間あるし買い物行こ」


◇◆


「ここメンズ服だけど」


「樹の服選ぶんだよ」


私たちは近くのショッピングモールに来ていた。

どれがいいかな〜。似合いそうな服を手に取っていって樹に合わせる。


「そこまでしなくても」


樹が手を前に出して止めた。


「仕事する時にちゃんとした服ないと困るでしょ?」


今着てる服は少し古い上に部屋着。身だしなみはきちんとしとかないと思って。


「樹も選んでよ。自分のなんだから」


突っ立ってぼーっと店内を眺めてる樹の腕を引っ張った。


「安ければなんでもいい」


「なんでもいいはなし。私が選んだやつ着てみてよ」


服を渡して試着室に押し込んだ。

しばらくしてカーテンが開く。


「お…おぉ……」


「それどうゆう反応?」


かっこいい、なんて口が裂けても言えない。とりあえず無難な感想を言っておく。


「似合ってる」


「ちゃんと見て言ってる?」


樹が私と視線を合わすように屈む。驚いて少し肩が跳ねた。


「っあー!似合ってるからそれ買お!早く着替えて!」


勢いよくカーテンを閉める。

待て、なんでこんな慌ててるんだよ私。


その後一緒に商品を見ながら回って、気に入ったものを何着か選んだ。結局5セット買ってしまったけど仕方ないよね!だって顔はかっこいいんだもん!!


店を出た頃にはすっかり日も沈んで夜のはじめ頃。

よし、


「今日ご飯食べてかない?」


「いいけど、お金「いいの!私が行きたいんだから」


「……分かった」


ふふふ、作戦通り。

loading

この作品はいかがでしたか?

226

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚