柱のみで行われる会議、柱合会議があるが、
隠したちのみで行われる会議も存在する
その名も『 ぎゆしの会議 』
那田蜘蛛山での鬼狩り任務後に結成されたものであるが、その名にもあるよう義勇としのぶを”くっつける”のが第一の目的である。
なんと言ってもこの2人、剣術・容姿はまさに天下一品なのだが、色恋沙汰となるともうダメダメ。これこそ正に恋愛音痴と言うやつだろう。
毎度の如く2人のまるで恋人のような距離感を見ては今か今かと婚約発表を待ちわびている隠たちであったが、何時になっても婚約発表はなく、見かねた隠し達によってこの会議が作られてしまった。
そんなことを知る由もない2人は今日も同僚以上恋人未満の関係を続けるのであった。
そして、隠し達が立てた第一の作戦は
『 自覚させること 』 であった。
まずは天然・口下手・朴念仁でお馴染み水柱・冨岡義勇からだ。
隠「水柱様は、胡蝶様のことをどう思っていらっしゃるのですか?」
随分と直球の質問だ
冨「 ...
同僚だ。」
隠(長っっっが!)
冨「?」
隠「胡蝶様を1人の女子と意識して見たことはないのですか?」
冨「?勿論だ。胡蝶は男では無いからな」
隠(あ、ダメだこりゃ)
隠1「胡蝶様なら通じるだろ?」
隠2「幾ら恋愛音痴でも、胡蝶様は流石に通じるだろ」
隠1「だよな」
ー蝶屋敷ー
さぁ続いて、鬼殺隊の女神的存在、顔だけで飯が食っていけると言われている蟲柱・胡蝶しのぶだ。
先程の義勇への質問と同じ事を問いてみる。
胡「?? 冨岡さんは生まれつきの男ですよ?まぁ確かに髪は長いですし、女性並に顔が整ってるとはいえ」
隠(あぁーこの人もだった)
こうして、第一の作戦は失敗に終わった。
隠し達が絞りに絞って出した第二の作戦は
『 噂を流す 』だ。
その噂とは、
“ 胡蝶しのぶは冨岡義勇のものである ” だ。
しかし噂はなかなか広まることなく失敗に終わると誰もが思っていた。が、
ある日の水柱と蟲柱の合同任務の際、同行した隠達が聞いてしまった2人の会話を切っ掛けに噂に火がついた。
し「ねぇねぇ冨岡さん。」
冨「?」
毎度おなじみの展開だ。
し「つれないですねぇ。まぁいいです!ねぇ冨岡さん?知ってます?─────私達の噂。」
冨「──────知っている。」
し「 ”胡蝶しのぶは冨岡義勇のものである” でしたっけ?変ですね〜。誰にもバレていないと思っていましたけど。バレちゃいました?
私たちが──────恋人であると。」
冨「 かもな」
隠(──────ぇ?ええぇぇぇぇ!?、)
し「それにしても冨岡さん。」
冨「なんだ」
し「火のないところに煙は立たない と言いますよね?」
冨「俺はなにも知らんぞ」
し「あら、そうです?ふふ」
その後も2人の会話を聞いていた隠達であったが、胡蝶の口から出た言葉に全員硬直してしまった。
し「冨岡さん。どうです?今夜。私と一夜の夢を結びます?」
冨「あぁ。断る理由など何処を探しても見つからぬからな。」
し「ふふ。御手柔らかに。」
その言葉を残し、2人並んで帰路を歩く2人であった。
そうして残された隠達。今夜緊急会議が開かれた。
「おい、嘘だろ?!もうくっついてんのか?」
「冗談はよせ」
「確かにこの耳で聞いたんだよ!」
「マジかよ。俺密かに蟲柱様のこと狙ってたのによ〜」
「お前じゃ無理だ。釣り合わねぇよ。」
「これぞ両手に花だな。」
「もう結構深い関係まで進んでるんだってよ」
次から次えと絶え間なく隠達の言葉が飛び交っているのであった、、、
end
〜後日談〜
し「ちょっと冨岡さん!どうしてくれるんです!!」
冨「どうしたもこうしたも、バレてしまったものは仕方がない。」
し「貴方は一日中お一人かもしれませんがねぇ、私は蝶屋敷の主人なのですよ!昨日も今日も診察に来た隊士達はみな噂について聞いて来るのです!!」
冨「ではいっその事、噂では無くせばいいのではないか。さすれば胡蝶も楽だろう?」
し「もういいです!ばーかばーか」
冨「好きに言え」
───── そしてあろう事かこの会話までも隠達によって聞かれてしまっていたのであった、、、
コメント
9件
尊すぎる💘 ぎゆしの、いいコンビだから好きすぎる〜! 続編あったら作ってほしいな〜!
ああああかわい〜!!無自覚天然距離近同僚コンビかと思いきやまさかのセッ(自粛)までしていたとは…!!今作も最高です寿命が伸びました…私もあの隠の中の1人になりたい…素敵な作品ありがとうございます!!🥰🥰