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遅れました。ナムジュナ王子のお話です。


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ガムシャラになれる幸せ。

前を向ける幸せ。

貴方がいる幸せ。


この幸せを僕は得ることは出来るのだろうか。運命は僕に幸せを恵んでくれるだろうか。この高い高い壁をぶち壊して貴方を抱き締めることは出来るだろうか。僕は低い可能性を信じながらこの壁にぶつかる。


会いたいんだ。触れられないのがこんなに辛いなんて思わなかった。自分から距離をおいたのに。どうしてこんなに苦しいんだろう。あぁ、そっか。僕はこんなにも貴方に溺れていたんだ。誰にも負けないぐらい。好きなんだ。貴方が。毎日髪をセットするのも頑張って歌の練習をするのも勉強するのも皆に追い付きたいという気持ち以上に貴方に振り向いてほしいという気持ちが強かった。


貴方=僕の幸せ

という式が成立するのなら僕は一生幸せを手にいれることはできないのだろう。今日も太陽がこちらを覗いている。僕の気持ちは晴れないまま。遠いところにいる貴方に手を伸ばしてみたいと思った。もしかしたら僕は「もう充分だよ」という言葉が欲しかったのかもしれない。もう羽を休めて良いんだよという努力を認めてもらう言葉が。


もう疲れたんだ。

もう動かないんだ。

もう、もうっ、


🐨「もうっ、無理だよぉ…………」


机の上にあるハサミが目に入った。これでこの喉を刺したら楽になれるだろうか。腹を切ったら、心臓を刺したら、目を取ったら、もう、終わることは出来るのだろうか。なら、なら、僕は咄嗟にハサミに手をかけた。その時だった。


バンっと大きな音が鳴り響く。そこには優しい顔をした貴方がいた。気がつかなかった。いつの間に僕の部屋に入ってきたんだろう。ハサミは僕の手をすり抜けて貴方の右手にサッとかすった。貴方の手から赤黒いものがポタポタと垂れる。僕の顔は青ざめていく。


なんで、なんで、貴方が傷つかないといけないんですか?


貴方は痛いであろう右手を僕の背中にそっと回した。僕の背中に赤い血が滲む。背中は見えないけれど想像はついた。貴方はきっと笑っているだろう。僕は精一杯声を出す。何か言わなきゃいけないと思った。


🐨「ジニッ、ヒョン……どうして、どうして…こんなこと……」


耳に届いた自分の声は震えていた。貴方の優しい声が僕の耳に響いた。


🐹「ナムジュナ…幸せってどこにあると思う?」

🐨「しっ、幸せっ……?」

🐹「回りを見てごらん。幸せって案外近くにあるもんなんだよ。」


🐹「幸せを感じちゃいけない人なんていないんだよ。」


ジニヒョンの大きい手が僕の頭を撫でる。

もうっ、酷いなぁ(笑)僕が壊せなかった壁を貴方は簡単には乗り越えてきた。

僕のなかに初めて人が入ってきた。あぁ、やっぱり、好きだ。


🐨「ごめんっ、なさい……ごめんなさい……ごめんなっ、さい」


ジニヒョンはふっと鼻で笑いながら僕にこう応えた。


🐹「もう充分だよ。ナムジュナ。」


体からほっと力が抜けた。パッと僕の中の雪が溶けた気がした。貴方は僕の特別な太陽なんだ。何にも変えられない。待ち焦がれていた言葉。温もり。もう、もう、貴方を抱き締めても良いんだ。


『ねぇナムジュナ!幸せ探ししようよ!』


ジニヒョンがかけてくれた言葉。今でも覚えていた。幸せはここにあったんだ。


僕は力を振り絞ってジニヒョンに我が儘を言う。


🐨「ジニヒョン、幸せ探し、しませんか?」


______________________________________



🐹「おっ、見ろ!ナムジュナ、あの家の猫、子供生んだらしいぞ!」

🐨「えっ?そうなんですか?」

🐹「おう!あと、最近新しい仕事を貰ってな!これから忙しくなるぞぉ~!」


貴方が笑う僕の横で。こんな何気ない日常が僕にとっての一番の幸せだなんて絶対貴方には教えてやらない。

今日も太陽がこちらを覗いている。僕の雪を溶かしていく。四葉のクローバーも僕に微笑む。貴方は皆を輝かせる太陽。貴方にしか僕たちを元気付けることはできない。ありがとう。太陽。この広い広い空に貴方がいる。光輝く貴方がいる。手を伸ばしても届かない。でもこの顔が笑顔が見られるだけでも良い。これが僕の幸せ。貴方がいることで僕は毎日幸せに恵まれている。

好きなんです。そういえる日まで。待っていてくれますか?これからも立ち続ける壁を乗り越える準備はもうできている。

僕は広い広い青空に光る貴方との幸せにそっと笑いかけた。


幸せ探し 終わり

お姫様ソクジナがただ単に愛される短編集。

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