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拾った猫は女の子 番外編

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拾った猫は女の子 番外編

1 - もう少し優しくできたなら

♥

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2022年03月21日

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「はぁ」

私はため息を着く。

このため息は自然なものなのだろうか、それとも単純に疲れているからだろうか、いや違う。

「おい、みどり、もう少し美味しくご飯作れないのか!」

この人が原因だ。

この人は宮谷さん。

私を拾ってくれた恩人なんだけど最近すぐに怒こり始める。

「す、すみません」

「じゃあ、もう行くから」

宮谷さんはそう言い残し乱暴に家を出た。


「はぁ、」

駅のホームでため息を着く。

ココ最近嫌な出来事しか起きない。

会社では面倒臭い案件を任され、定時では帰れないし半ば押付けられたようなものだ。

(くそ、本当なら家にいる猫を愛でたいんだがな)

自分は働いてるのに家でゴロゴロしてるあの子を見ると無性に腹が立ってしまう。

家事もしてくれてるし前よりかは楽な筈なのにありもしない言葉で罵ってしまう。

本当なら可愛くて可愛くて仕方ないし、一生遊んであげたいぐらいだ。

でも、何故か2人きりになると強い言葉を浴びせてしまう、気性が荒くなってしまう。

いつもこうして駅のホームで反省している。

そんなことを思いながらサラリーマンで溢れかえる電車に乗り込んだ。


〜会社〜

「〜はぁやっと終わる。」

任された仕事を終わらせ、案件に着手し、もう少しで定時だ。

腕を伸ばして時計を見ていると。

「ねぇ、宮谷くん、これやってくれない?」

課長がそう言い高さ10センチはあるであろう書類の山を渡してきた。

「え、これって課長の仕事ですよね…」

「いや〜、終わんないんだよねぇ、でもさやってくれるよね?俺はいつでも君を飛ばせるよ?」

いつもの脅し文句でそう言ってくる。

「いくらなんでも嫌で…!」

俺はそう言い課長に掴みかかろうとした。

だがすぐに解いた。

普通なら反抗するだろうが案件など色んな物を抱えている中下手に問題を起こしたらほんとに飛ばされるかもしれない。

不満を募らせつつも仕事に取り掛かった。


時計の短針は10時を指していた。

ブラックにも程があるがうちの会社はこうだ。

クタクタになりながら電車に乗り家に向かう。

「ガチャ」

家のドアを開け、靴を脱ぎ、リビングに入った。

「おかえりなさい」

みどりが迎えてくれる。

その瞬間無性に腹がたち始めた。

いつもの数倍怒りを覚えた。

人が変わったようだ。

俺は無言でみどりに近づく。

「宮谷…さん?」

俺は勢いよくみどりを倒し馬乗りになって殴った。

「オラッ!」

初めて人を殴った。

みどりが自分に対抗できないと分かってたから、自分は弱いものにしか殴れないから。

そんな考えも飛びながらみどりを数回殴った。

「宮…..谷…さん…..。」

弱々しい声でみどりが呟く。

俺は我に返った。

目の前には可愛い顔に血と傷が着いたみどりだった。

「え…..」

一瞬自分でも何をしているか分からなかった。

しかし数秒だって気が付いた。

「ごめん…ごめん」

何度も謝った。

「宮谷さん…馬乗りはキツイですよ…」

俺はその場にたち彼女を解放した。

「ほんとにごめん!」

「いいですよ、もうこれ以上はやめてくださいね」

こんなクズな俺にみどりはまだそんな余裕があった。

今日は寝ることにした。


やはり人はそう簡単には変わらない。

今日もきつい言葉を投げて家を出てきた。

また1人、反省をしながら会社に向かった。

「宮谷さん、社長が及びです。」

フロントの人にそう呼び出しが来た。

少し不安になりながらも社長室に向かった。


「失礼します。なんのご要件でしょうか?」

入った瞬間青ざめた。

そこには、課長と社長がいた。

「宮谷くん。昨日課長に飛びかかったそうだね。クビだよ。」

淡々と事実だけを話す社長に課長はにやけていた。

「そ、それは課長が仕事を…」

「うるさい、口答えするな」

そう課長が話に水を指した。

「で、でしたら、解雇する際は通告などがいりますが…」

「ああ、実質的な解雇は1ヶ月後だけど、これからもう来なくてもらっていい、給料も入らないからな。あと、君都合で退職ということにさせてもらうよ。」

「ど、どういうっ!」

ほんとに殴りそうになったがさすがにこれ以上飛躍するのはダメだ。

「君、家に女の子いるよね、高校生くらいの?」

もっと顔が青ざめた。

「その子未成年だし、君の身内じゃ無いでしょ?もしこれがバラされたら人生終わりだよね?」

頭がおかしくなりそうだ。

なんでこいつらはそのことを知っているのか。

「ということで、もう来るな。」

「さ、さすがn」

「もう来るな!!君の変わりはいくらでもいるんだ」

いくら聞いたところで解雇は変わらないだろう。

そもそも課長はまだ若いのにその役職についてるのは社長と身内だからだし、未成年っぽい子を家で養ってる大人をいると知られたら世間体的にまずいのだろう。

俺は色んな感情が混ざった状況で家に帰った。


「はーい」

普通なら宅配便か何かなのだと思ったのだろう。

そんな接し方でみどりは玄関に来た。

「宮谷さん!?」

彼女が驚いたように叫ぶ。

まただ、みどりを見ると苛立ちが収まらない。

また無言でみどりに近づいた。

「い、いや…」

みどりも昨日の恐怖を感じたのか逃げようとするが腕を捉えた。

「宮谷さん…やめてくださいよ…」

今にも泣きそうなみどりを俺はそのまま引っ張り2階のベットに押し倒した。

俺は今まで行わなかった禁忌を犯した。

俺はみどりの服を脱がしてそのままみどりを犯した。

今までの溜まった鬱憤を全て晴らした。

「宮…谷…..さんっ!?」

最初は抵抗していた彼女も徐々に声を荒らげていった。

俺はそのままありとあらゆる鬱憤をみどりにした。

女の子の体を思う存分遊んだ。

殴り、犯し、舌を入れ。

本当に楽しかった。


「…グスン」

行為が終わり彼女がすすり泣いていた。

とても気まずかった。

なんだろうか、この複雑な気持ちは。

俺はスーツをまた着こなし気晴らしに外出することにした。


私は何をされたのだろうか。

あんなに信用していた宮谷さんに…。

思い返すだけでも吐き気が止まらない。

もう何も考えられなくなった。

死にたい、その想いが頭を支配する。

フラフラな頭で服を戻し、家にあった縄でとあるものを作ろうとした。

「そういや、宮谷さんが見ていた動画サイトで調べれば出てくるかな」

動画サイトで「首つり縄」と打つ。

「出てきた」

私は無心でその動画の通りに作成した。

手先は器用だったため作るのは簡単だった。

作り終えた縄で実行しようとした。

「案外…引っ掛ける所って無いんですね…」

最終的にカーテンレールに引っ掛けることにした。

カーテンレールに引っ掛け、椅子に立ち頭を括った。

無性に涙が出てきた。

今までの感情を踏みにじられ、裏切られこうすることしか出来ない自分に惨めさを感じた。

私は唇を噛み締めた後。

全体重を縄にかけた。

「っ!」

喉が閉まる感覚がした。

苦しい、すぐに死ねると聞いたのに。

縄が細くてしっかりと閉められてないようだ。

ただただ縄がくい込んで痛い。

足をバタバタさせても無理だ。

私は苦しみながらそのまま絶命した。


「ガチャ」

その音とともに宮谷が帰ってきた。

「はぁ、これからどうしようか。」

独り言を呟きながらリビングに入った。

「えっ!?」

ふとその声が出た。

みどりが縄に首を吊るしていた。

「みど…り?」

みどりを触ってみた。

もう冷たかった。

しっぽを垂らし猫耳は萎れていて人の感じがしない。

「うわわわわわわ!」

俺は叫んだ。

目の前にいる彼女に泣いても反応はない。

俺は数分間泣き続けた。

どうして、どうしてこうなったのか。

もっと優しく、もっと素直に、もっと自分を抑制できていたのなら。

俺は彼女を降ろして抱きついた。

もう少し優しくできたなら。

そんな「if」の妄想をしながら俺は彼女の縄を解いた。

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