小高い丘へと続く道を1人、歩いていく。
そこにはこじんまりとした休憩場が設置されていて、辺りを見渡すとこの場所を囲むようにして一面に芝桜が見える。
どこを見ても美しい景色の中、遠くの方に手を繋いで遊歩道を歩くカップルが見える。
心の底から羨ましいと思った。
もし私と彼だったら、と考えてみるけれど、一緒にここに来る想像も手を繋いて歩くイメージすら出来なくて悲しくなる。
「もう潮時か。思ったより早かったな……」
目蓋を閉じて視界を遮っても、芝桜の甘い香りは辺り一帯を包んでいて、心とのギャップに目の奥が熱くなる。
始めからうまくいくなんて思っていなかった。
私の方が年上で、今まで付き合ってきた人とは全く違うタイプだし、話す言葉も行動も、なにひとつ私の思った通りになったことはない。
優しくないし、甘い言葉を呟いてくれもしない。
だけど
歩くペースを気にしない彼が、私が追い付く*********
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