TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
今、扉を開いて。

今、扉を開いて。

「今、扉を開いて。」のメインビジュアル

2

今、扉を開いて。 下

♥

300

2022年08月31日

シェアするシェアする
報告する

中学生になり、新しいことがたくさん増えた。

新しい学校。初めての制服。

慣れないことがたくさんあって不安な中、唯一頼れるのは小学校からそのまま上がってきた友達だった。

私の中学校は、自分の通っていた小学校とそのまま繋がっており、外部からは転校生2人と友達がいなくなるなどはあまりなかった。

6年生でよく喋っていた男子の友達とも同じクラスになり、小学校6年間ずっと同じクラスだった子とも同じクラスになった。

また一緒に喋ったり遊んだりできて楽しかった。

制服は持っているどころか履いたことすらなかったスカートだったので不愉快極まりなかった。

男子にも「あれ?お前って女子だったのw」

などと軽く言われたこともあったが、いつものことなので気にすることはなかった。

だが、ある日の帰り道、友達N(名字)にこんなことを言われた。

「お前って、トランスジェンダーだよな」

周りの友達は友達Nに共感した。

ちがう。絶対にそんなことはない。

と思った。

言おうと思ったことが言えなかった。

そしてたいして否定するわけでもなく、

「ちがうよ」としか言えなかった。

言ったら悲しくなるから。

自分で自分を傷つけることになるから。

私は私でありのままに生きていたいだけなのに

私は男子ではない。そう言いたかった。

言えなかった自分とトランスジェンダーという言葉が頭をよぎり目の奥が熱くなった。

幸い皆自転車に乗っていたため、こぼれ落ちた雫は見えていなかったようだった。

きっと友達Nも本気で言ったつもりはなかったのだろう。だがその言葉の攻撃力は抜群。

一突きで私の心をねじり潰した。

泣きそうになりながらも笑顔という仮面を被り直し、そこでみんなと別れた。

家でも家族に心配されないように、泣くのを必死になって我慢した。

ー  お前って、トランスジェンダーだよな。

なぜ、決めつけたのだろう。

なぜそう思ったのだろう。

私がトランスジェンダーといつ言った?

考えても分からない。

少し男子みたいな性格だったとしても、それを障害だと言われるとは思ってもいなかった。

その後数日同じようなことがつづき、自殺も考えた。

最期にダメ元で友達Nに

「男子とかトランスジェンダーとかっていうのやめて」

とLINEで連絡した。

数分後「わかった」との返事。

予想外の返事だったので驚いた。

考え直して、もう少し様子を見てみることにした。これでようやく苦しみから開放される、

そう思っていた。

トランスジェンダー発言は減り、

また楽しい会話が続いていた。

が、二学期に入り、また少しずつ発言に引っかかる点が見えるようになった。

やめてくれるならとても嬉しい。

むしろやめて欲しい。

だけど、決めた。

自分は自分の考えで生きていく。

私は私だから。

周りに左右されることのない強い心を持って、自分のみちを進めるようになりたい。

それをサポートしてくれる人は、家族だけでなく周りの人誰もがとも言える。ここに出した、友達Nもそうだ。

みんなにこれからも伝えたい

「いつもありがとう。」



この物語を見てどう思ったでしょうか。

周りに左右されることなく生きていますか?

今辛い人や周りに苦しんでいる人はいますか?

自分の意思で生きることはこれからも大切になると思います。この物語で誰かの役に立つ、考えを変えるきっかけなどになり、

幸せを手に入れることができることを祈ります

loading

この作品はいかがでしたか?

300

コメント

0

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store