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眠っていた私たちは、あんがいすぐに起こされた。
「起きて、二人とも。」
「わ…ごめんなさい…恋さん!」
起きてみると、紺髪を二つに結んだ子が、面倒くさそうに立っていた。キャロルは、ありがとうとお礼を言った。
「きーに言われたから来ただけ。てか、あんたたち仲良くなったの?キャロルが心開くなんて珍しーね。」
「あ、その、うれしかった…こんな私でも…」
「そういうの、いーから。とっとと教室入ってきてくんない?あと、教室ではギャーギャー喋んないでよ?」
「ごめんね…」
「これからは、能力暴走とかやめてくんない?めんどくさいし。」
その子は、キャロルに向かって落ちていたペンを投げつけた。キャロルの顔がゆがんだ。私は、それに耐えられなくなった。
「謝ってくれない?」
「は…?なんか用?」
「キャロルだって、好きでやってるんじゃないから!一番気にしてるのは本人なんだから!」
「謝れば満足?ごめんね。これで、い?」
「な…!なんで、そんな言い方するの?」
「いや、こいつ、価値ないし。才能無いからシャルル妬んで…」
キャロルは、シャルルの名前を聞いた瞬間に、思いっきりその子を押した。
「いった…なにすんの、劣化版。藍空にこんなことして許されると思ってんの?」
その子が走っていくと、キャロルは泣いていた。
「もう…やだ…私、こんなつもりじゃ…」
「大丈夫。キャロルは悪くないから…」
「あの、私ね…」
私は、芸術家の家庭に生まれた。父は天才ドール作家、母は天才デザイナー。それで、私たち双子が生まれた。
でも、私は望まれなかった。絵も、ピアノも、芸術には全く興味がなくて。シャルルはね、小さいころから才能を爆発させていたんだ。私は、勉強が大好きで、何度も一位になったのに、ほめられたことがない。そんな中、あの二人は、私は自分たちの子ではないと言い出して、養子に出そうとしてきた。その時かな、初めて能力が分かったときは。すぐに病院に連れていかれて、私は政府が隔離しているといわれているこの学校に入った。親は、私を追い出した後、シャルルまでここに来ることを嘆いていた。
私だって、普通の子と同じように、お父さんとお母さんに褒められたかった…だから、シャルルのことは嫌いだった。
家に帰れないわけじゃないから、私についての何かを探したかった。そしたら、親の日記を見つけた。
シャルルだった。私は自分の兄弟じゃないから、養子に出そうといったのは。
それで、私、教室でシャルルに怒った。ひどい、嘘つき、裏切り者、って。それでも、だれも私を信じなかった。
シャルルがそんなこといわない。
あんないいこが。私が妬んでいるだけだって。
私、一人になった。そこから、軽いいじめを受けて、能力がしょっちゅう暴走して。怖かったの。だから、恋さんとも仲良くなれないと思ってた…
キャロルの話に、私は泣いてしまった。どうしてかわからない、けど…
「ごめん、暗い話して。」
「ううん。いじめって…さっきの子?」
「あの子は、取り巻きみたいな感じ。メインは、希更さんだよ。あの子、シャルルの親友なの。能力もすごいから、逆らえない。」
「そっか~…」
私は、キャロルと教室に戻り、淡々と席に着いた。
そして、戦闘や能力関連の授業を受ける。そのとき、真剣にノートをとっていた私の横に、可愛らしいペンが落ちてきた。
「これ、君の?」
落としたのであろう白髪の少女が、真っ赤になって私からペンを受け取った。
「…感謝する…」
可愛いな…
よく見ると、その子の周りは、キャラクターもののグッズが多かった。すぐに興味を持った私は、キャロルに聞いてみることにした。
「シーナちゃん?あの子、私とも仲いいんだよ。」
キャロルは、小さくシーナちゃん、と呼んだ。
「キャロル?…それに、琴吹。何か用か?」
「いや、シーナちゃんの持ち物がかわいかったって話をしてて…」
「な…それは関係ないだろう!?琴吹も、そういうの好きなのか?」
「うん。そうだよ。私、あなたとも仲良くしたいんだ。」
シーナは、白い前髪で目を隠していて、表情が読みにくいが、結構かわいい子だ。キャロルと並ぶと、結構絵になるな…
「ふうん…なら、琴吹と仲良くする。」
「こんな言い方だけど、シーナちゃん、恋ちゃんと仲良くしたがってたもんね!」
「そうなの?」
「…///!そうだよっ…!キャロルが助けてもらった後、余計…」
「恋ちゃんが起きるまで、話してたんだよ!色々聞いたんだ!ありがとう…」
キャロルが顔を赤らめて言ってくるのがかわいかった。本当に悕みたいな子だなあ。そして、仲良くなった私たち三人は、一緒に帰ることにした。
この学校は寮になっているため、途中までは一緒に行くことができた。寮につき、二人と別れる。
「恋さん、この寮なの?」
花宮朔良が、一人でとことこ歩いてきた。相変わらず優しそうな笑みだ。
「更紗は、いないの?」
「え?ああ、そうだよ。今は部屋にいる。」
「そう。ねえ、私の寮について教えて。どうして、キャロルやシーナと離れたの?」
「能力順で分けられているんだ。藍空ちゃんとかもこっちだよ。」
「藍空?…私はあの子好きじゃないわ。ほかに、いない?」
「えーとね…キサと、シャルル、雪華ちゃんとか。アルハ君とか、星彩ちゃんもだよ。」
後半全然知らないなあ。そう思いながら、寮へ戻る。
「キャ!」
女の子の高い声、ぶつかったのが自分だと気が付くことに遅れてしまった。
「ごめんなさい!ケガはない?」
「あ!あんた…朝の!転校生でしょう!?」
「藍空?」
「あんた、この寮なのね?今からでも遅くないから、あっちの劣等寮に行けば良いじゃない。」
「なんで?」
「目障りだから。あんた、能力ないんでしょう!?そんな奴がここにいるなんて嫌なの!」
「あなたが近づかなければいいことでしょう?」
藍空は、舌打ちをすると去っていった。相変わらず性格の悪い子だなあ。私が何か気に障ることをしたのだろうか。でも、あれはキャロルを侮辱した彼女が悪いと思う。
藍空が行って数秒後、部屋着姿の希更さんとすれ違った。ファッション誌から抜け出して来たみたい…
ぼーっと眺めていたが、彼は私を一瞥し、すぐに朔良の部屋のほうへと歩いて行った。希更さんは、このクラスで一番力を持つと聞いたから、少し怖かった。
それ以降は誰とも会わないまま、今日が終わった。疲れた私は、すぐに眠ってしまった。
こんにちは!凛雨です!ここまで読んでくれてありがとうございます!1話のシーナちゃんの話し方を変えました!余談ですが、凛雨が女子キャラで一番好きなのはシーナちゃんです。かっこいい女子けどかわいい女子はかわいいです。今回、あんまり恋ちゃんについて載せられなかったので、次回載せられたら…って感じです!
希更とシャルルとキャロルについても、次回載せたいです…書きたいことが多くて大変です!
今日のアイコンは、シーナちゃんと藍空ちゃんです!
シーナ・アーシェン↓
性別 ♀
性格 クール、ツンデレ、塩対応
一人称 俺
能力 大粛清
共鳴率45%
王 藍空↓
性別 ♀
性格 流行好き、一途、上から目線
一人称 藍空、あたし
能力 ??
共鳴率 55%