テラーノベル
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朝の正門前は、いつものように騒がしい。
その中で、青いニット帽を見つけるのはもう癖みたいなもんや。
「らっだぁ!」
いつも通り背中を叩く。
らっだぁも、いつも通り振り返って、いつも通り笑う。
……はずやった。
「おーゾム、おはよ」
なんやろな。
ほんの少しだけ、噛み合わへん。
目ぇ細める角度とか、声の高さとか。
俺が知ってる“いつも”と、ちょっと違う。
まあええか、と思いかけて。
ふと、袖の隙間から白い色が見えた。
「それ、なんや?」
「んー?昨日ちょっとね。大したことないよ」
軽い。
軽すぎる。
「それよりさー、今日なんだけど」
なんでもない顔で、なんでもないみたいに笑う。
またや。
また俺の知らんとこで、何かあったんやろな。
「なあ、⋯」
聞くべきやと思う。
ちゃんと、本人から。
なのに。
「⋯ほんまに大丈夫なん?」
それ以上、踏み込めへん。
俺はらっだぁのこと分かっとる。
だからこそ、無理に言わせたくもない。
……でも、
「へーきへーき」
「無理せんといてな」
ほんまは、言いたいのはそれだけやないけど。
「はいは〜い」
「じゃ、またあとでな」
「またねー」
なんでやろな。
隠されるんが、いちばんしんどい。
俺は、幼馴染やのに。
お前のいちばん近くにおるはずやのに。
なんでなんやろ。
どうしようもできへん自分も、嫌になる。
らっだぁは笑う。
俺も笑う。
いつも通りみたいに。
胸の奥が重い。
小さく息を吐いて、誰にも聞こえへん声で呟いた。
「……俺に言えよ、らっだぁ」
NEXT=♡1000
みどりいろwith友
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ふゅう@低浮上
コメント
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ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙、、さ"い"こ"う"