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私立のため人選は自由。ケイゴも高等部から桜華学園に通っていること、学園の理事長が親分と旧知の仲ということで融通が利いた。
ケイゴは昨年の内に単位はほぼ取得しているため、今年は少しのスクーリングと卒論の提出を残すばかりである。
そんな今日はスクーリングの日。
午前中は高等部で仕事をし、中抜けで大学部へ来た。
「よぉケイゴ!久しぶりー。もうお前が来ないから、毎日つまんねーんだぞぉー。」
高等部から一緒の新が話しかけてくる。
「お前が単位取っとかないからだろ。それに俺は毎日学園内にいるぞ。」
「俺も就職 桜華にしといたら、今頃はJKと宜しくやってたのにー。」
「ここにも犯罪者予備軍がいたか。」
「なんだよー。」
「内部就職はテストエグいぞ。」
「そう言うウワサだね。でも3年でお前が受かったなら、俺も行けるかなぁーって。」
「やる気次第だな。」
「ふーん。で、どうよ?高等部は。」
「まだ授業あんまり入ってないから分からないな。」
「まぁ、お前なら何とかなるか。」
そんな話をしていると後ろから声を掛けられる。
「もしかしてケイゴくん?やったぁー!会いたかったよ♡」
高校時代、ケイゴ達と同じクラスで一軍女子だった桃子と、その取り巻きに声を掛けられる。
「あー、ももちゃん♡♡♡会えて嬉しいよ!なぁ!」
(嬉しいのはお前だけだろ。)
ケイゴは冷めている。いつもの微笑み(ポーカーフェイス)では無く、クールな表情をしている。
ミラの周囲じゃない為、愛想良くする理由が無いからだ。
桃子にとってケイゴは、いつもそんな感じでクールなので、気にせず話し続ける。
「山路くんもこんにちは!二人が揃ってるの久しぶりに見るね。ねぇ、せっかく会ったんだし、今日飲みに行かない?」
「行くよ!なぁ、ケイゴ?」
「俺は行かない。」
「何だよノリ悪いなぁー。」
「卒論進んでないし。」
「まだ掲出期限まで時間あるじゃない。ね?お願い!」
桃子はケイゴの手を勝手に手を握った。ケイゴは表情を替えずにスーッと手を抜く。
「行こうぜ!良いだろ?」
(お前らと過ごすくらいなら、ミラと過ごすわ。)
「彼女と約束あるから。」
「え…。」
2人がポカンとなって、沈黙する。
「えっ?お前彼女出来たの?マジで⁉︎」
山路が耳元で聞いてくる。ケイゴは思わず眉を寄せる。
「何か問題でも?」
「もしかして俺のJKかー!」
「お前のじゃないだろう。」
二人の漫才など桃子の耳に入らない。
「本当に彼女出来たの?誰?私の知ってる人?」
桃子は目を見開き、詰問口調で聞いてくる。
「わざわざ答える義務ある?」
冷たく言い放つ。
「おい、冷たすぎで桃ちゃんがかわいそうだろ!」
「知らん。時間だし俺は行く。」
冷たく言い放ち、ケイゴは去って行った。
「ごめんな!でも俺は飲み会行くよ!」
「チッ。ウザ。」
舌打ちしながら桃子達も去って行く。
「結局ケイゴかよ。あんな冷たいやつのどこが良いんだよ。…そう言えば彼女って誰だろう。」
***
スクーリング後高等部へ戻ると、事件が起きていた。